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12カ月のパリ
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第10回 (2)
les coulisses du batîment (建物の裏方)




今年、パリ市内では11箇所を見学することができた。建築用途は、公団、商業施設、マンション、オフィスなど新規、改築、改装を含めたプログラムである。個人的には新築よりも“改修工事”に興味を抱いているので、その中から建築プログラムの異なる場所を廻ってみた。

● 4 ,place des Saussaies (4番地 デ・ソセ広場) 8区
スエズ運河設計を支援したスエズグループが所有していた建物は、昨今、アメリカの大企業に買収され、改築工事の規模も大々的である。
1913年築の建物は、総面積約10,000平米。地下構造部を2層掘り下げ、既存のファサードを前進させる大工事で、工期は2003年1月〜2004年10月である。8区という地区柄、史跡建造物も多く、統一性を重視するフランスの建築に対する姿勢は、あらゆる条件を束縛する。
しかし、それを逆に楽しむことを知っているSOPAC社の現場監督José氏は、「こんなにやりがいのある現場はない。君は、そんな僕の案内でこの場所を見学できるのだから、ラッキーだね。」と茶目っ気たっぷりだ。
地下のコンクリート柱を打ち込むための手作業の掘削作業など説明してくれた。

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現場監督José CESAR氏

エッフェル時代の鉄骨構造の取り壊し作業 地上へとつながる

美しいラインの貴重な構造と思えるが必要に応じては取り壊しも必要である

地上階メイン受付ホールに吹き抜ける

地下掘り作業に欠かせない補強 丸太を脚とする

掘削工事の際に壁の転倒を防ぐための補強

正面玄関側 今後5mほど先進させる
「スツール梁」と呼ばれる小刻みの梁を工事中

赤い斜線の部分は、土の掘削部分
上階をサポートする鉄骨柱を完成させてから建物全体を移動させる

メイン受付ホールは、ガラス天井からの射光を地下1階(現在)までガラスのスクリーンを流れるようにして導かれる

4,place des Saussaies このエリアは、内務省、中小企業など公共・民間の建物群が連なる



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