桐山登士樹+西中川 京 : Milano Slone 2007 傾向分析編
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— カラー : Monotone& Essential colors —

フィエラの会場を一巡して気がつくのが、多くのブースでモノトーンが使用されていることである。カルテルやヴィトラのブースなどが好例であろう。同様に作品にも白、黒もしくはシルバーなどが使用され、またマスターピースと呼ばれる作品もモノトーンで衣替えするなど、白と黒が今年のカラーであることは間違いがない。またこの2色はコンビネーションでも展開。他の色に関しては、往々にして各メーカーの個性によることも多いが、赤、黄、青の三原色や緑とオレンジ、紫等比較的強い色が多い。この場合使い方としては単色使いが主流である。また、別流としてミラーやグリッターも見る事ができる。
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Cactus bianco by Guido Drocco & Franco Mello, Gufram
1971年に発表されたカクタスに白が登場!色を取り去ることでタイムレスなデザインを立証できるとはデザイナーの弁。
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Privé Collection by Philippe Starck, Casshina
使用場所を選ばないエレガントなデザイン。白と黒の2色のみで展開。
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Leatherworks by Fernando & Humberto Campana, Edra
ワイルドなソファもモノクロでシックに。
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Sottosopra, Sawaya & Moroni
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Kartellのブース
パイプが積み上げられたカルテルのブース。他のブースデザインも白と黒が基調色になっているところが多い。
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Pol by Ronan & Erwan Bouroullec, Kartell
今年も見応えのあったカルテル。ソファもモノクロで。
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Neutra by Ferruccio Laviani, Kartell
電球側に着いたディスクが光を柔らかく分散。多色展開の多いカルテルの照明器具の中、エレガントで洗練された印象を残す。
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Dr.Yes by Phillippe Starck, kartell
スタルクとカルテルのコラボレーション20周年を記念したチェア。一体成形で美しい。黄や赤の強い色も混ぜての展開。
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Sacco by Piero Gatti, Zanotta
強い色とテカリの強い素材で化粧直し。
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Saruyama Islands by Toshiyuki Kita, Moroso
989年に発表されたsaruyama sofaに新しく加わったsaruyama island。楽しい形とポップな色が楽しい。
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Tatlin (1993) by Mario Cananzi & Roberto Semprini, Edra
インパクトのあるグリッターは、ミラノ市内のファッションメゾンのショーウィンドウでも良く見られた。
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Studio Job at Bisazza
モザイクタイルのBisazzaのブースもキラキラ。この部屋のデザインはスタジオジョブ。同じグリッターでもこちらはフェアリーテールのような雰囲気。
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 — マテリアル2 : Marble & Fur —

昨年まで見る事のあまりなかったマテリアルとしてマーブル(大理石)がある。カッペリーニのテーブルのように本物のマーブルを使用しているところもあるが、プリントされたマーブルも多く登場し新鮮な印象を与えた。またファーを使用した家具も各メーカーで見る事ができ、特にファッションメゾンとコラボレートしたカルテルでは、ドルチェ&ガッバーナのヒョウ柄でファーというよりはハラコと呼ぶ方がふさわしいものも登場した。他のメーカーでもファーやハラコを使用してよりファッション性を持たせていた。
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Bottle by BarberOsgerby, Cappellini
冷たく高貴な印象の大理石を使った作品。デザインの狙いはオブジェのようなテーブルに対するアイロニカルな解釈だそう。
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Boboli by Rodolfo Dordoni, Cassina
メタルのストリップで支える脚部が特徴的なテーブルも天板に大理石のバリエーションを。
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Round by Luciano Bertoncini, Bellato
木製のキャビネットもモノクロだと大理石のように見える。
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Sunset by Christophe Pillet, Cappellini
カッペリーニコレクションの中でも重要なチェアであるサンセットはミンクに衣装替え。
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Madomoiselle (d. Phillippe Starck) with Dolce & Gabbana, Kartell
カルテルが代表作のマドモアゼルをドルチェ&ガッバーナとコラボレート。
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Madomoiselle a la mode, with Valentino, Kartell
カルテルは他にも7社のファッションのメゾンとコラボレート。
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Madomoiselle a la mode, with Burberry, Kartell
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Madomoiselle a la mode, with Missoni, Kartell
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— ファブリック : Seam & Stitch —

特定のファブリックはないが、フェルトのような厚手のものよりはポリエステルやサテン等空気を含んだものが多く使われる傾向。ファブリック自体を主張するのではなく、そこに付けられた継ぎ目(シーム)や縫い目(スティッチ)を荒く大胆に仕上げ(もしくは手をつけず)、デザインのアクセントにしているものが目についた。こういうと昨年までのラスティックでクラフト的なイメージを持ちがちだが、全体としてフォルムやマテリアルが勝っているため洗練された印象の方が強いのが今年の特徴だ。
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Volant by Patrica Urquiola, Moroso
布を重ねてざくざく縫った雰囲気がキュートなソファ。布で覆われたものと脚部のメタルが見えているものとある。シームを強調して。 |
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Leatherworks by Fernando & Humberto Campana, Edra
ハギレをパッチワーク。カンパナ兄弟らしさ全開のデザイン。
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