55回目を迎えるミラノサローネ、今年も160カ国以上から30万人以上の業界関係者の来場を見込む
27万平米の出展スペースは完売し、総出展者数は2,400社以上、若手デザイナーの登竜門であるサローネサテリテの参加デザイナーは650人という圧倒的な規模で今年も開催されるミラノサローネ(Salone del Mobile. Milano、サローネ・デル・モービレ・ミラノ)。サローネ国際家具見本市とサローネ国際インテリア小物見本市を中核にした超大型見本市だ。併催見本市は、一年おきに照明+オフィスとキッチン+バスルームの見本市が入れ替わり、今年はキッチンとバスルームの年。エウロクチーナ、FTK(テクノロジー・フォー・ザ・キッチン)とサローネ国際バスルーム見本市が、同じくロー・フィエラミラノ会場で開催される。
日本からの出展社については、キッチンではサンワカンパニーが初出展。家具では日本家具産業振興会、Ritzwell、マルニ木工、飛騨産業、カリモク家具、シラカワという6社の継続出展の情報が伝わってきている。
4月のミラノ市内で各企業、個人が個々に展示することも「ミラノサローネに参加する」と表現することがあるが、正確には「ミラノサローネ国際家具見本市開催時期のミラノ市内でフォーリサローネに参加する」というべきで、字義通りミラノサローネに参加していると言えるのは、たとえばこれらの7社ということになる。もっとも、ミラノサローネに出展しようとしても、そもそも空きスペースがなく、新規参加のハードルは非常に高い。もちろん家具やインテリア小物、キッチン、バスルーム、照明、オフィスの見本市なので、それらの製品を持っていることも当然の条件だ。
ところで、今年は20年ぶりにミラノ国際トリエンナーレ展が復活し「デザイン・アフター・デザイン展」が開催されることも話題となっている。その意味でフオーリサローネ(見本市会場外のミラノ市内で開催される各種イベント)の盛り上がりも近年ないものになるだろうことが予想されている。また「デザイン・アフター・デザイン展」のキュレーションには日本デザインセンターの原研哉氏も参画しており、同じくトリエンナーレ会場ではTAKEO PAPER SHOWと富山県の展示もあることから、日本の存在感も大きなものになりそうだ。
そして、新たに「サローネ・デル・モービレ・ミラノ・アワード」が始まる。見本市閉幕後に、デザイナー、若手デザイナー、キッチン、家具、バスルーム、展示デザイン、クラシック家具の分野で審査が行われ5月4日に結果が発表される予定。こちらもどのような結果になるのか注目されている。