山口情報芸術センター［YCAM］では、2組のアーティストによる新作インスタレーション展「Vanishing Mesh（バニシング・メッシュ）」を開催。

「バニシング・メッシュ」とは、技術革新によって見えなくなっていくさまざまな境界線や囲いを暗示している。同展は、スマートフォンなどが日常化し、どこでもネットワークに接続できる情報化社会において、テクノロジーを導入した芸術表現の刷新により、現在の情報環境を批評していく試みを行う。

同展では、会場に置かれた日用品に、インターネットを介してログイン（憑依）することを可能にし、無機物であるはずの日用品が、意思を持ち行動することで発生する未知の関係性を観察する、菅野創＋やんツーのインスタレーション作品。また、結成15周年目を迎えるサイン・ウェーブ・オーケストラは、これまでの来場者参加型の作品スタイルを維持しつつ、インターネット上の莫大な映像を独自のアルゴリズムで解体・再構成し、本来映像が持っている意味を剥奪させ、サイン波の振幅へと還元したオーディオ・ビジュアル作品を含む3作品が発表。

今日の情報化社会によって成立する、新しい参加型作品のあり方を提示する。2組のアーティストによるメディアアートの今を、ぜひこの機会にお楽しみいただきたい。

【関連イベント】
●ギャラリーツアー
日時：4月1日（土）、4月15日（土）、4月29日（土）、5月13日（土）　各日14:00～15:00
集合場所：山口情報芸術センター（YCAM） ホワイエ