日本に拠点を構える台湾のデザイン事務所、BXG株式会社は、東京・麻布十番にて、“泊まれるギャラリー”をコンセプトとした複合施設「NIBUNNO（ニブンノ）」を2017年6月にオープンした。東京タワーにほど近いビルをリノベーションした館内は、日本と台湾発のオリジナル作品が全館で展示され、ゲストに日本と台湾のクリエーションの魅力に触れる機会を創出している。

CDジャケットのデザインは、台湾のデザイン業界にとって特別な存在であり、近年の台湾のグラフィックデザインに革命を起こすほど重要な役割を担っている。近年、台湾では日本同様に音楽のダウンロード化が主流となり、音楽業界の収益の中心だったCDの売り上げが年々低迷している。そのような状況下のもと、より手に取ってもらえるような斬新なアイデアが溢れるCDジャケットと装丁が次々と生まれている。そして、CDジャケットは“台湾人デザイナーの冒険心”と“印刷技術の無限の可能性“を表現する、台湾のデザイン業界における重要なジャンルを築いた。

本展では、聶永真（アーロン・ニエ）をはじめ、方序中（ジョー・ファン）、小子（シャオツー）、布雷克（ブレーク）、顏伯駿（イェン・ボージュン）という台湾で最も注目されている5名のグラフィックデザイナーが手掛けたCDジャケットのデザインを展示。会場内には試聴コーナーが設置され、購入することもできる。まるで台湾のCDショップに来たかのような企画展だ。

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