パリを拠点に活動を続ける、フィリップ・アペロワ。ルーヴル美術館やオルセー美術館をはじめとする数々の文化施設の仕事を手掛けるほか、現代のフランスを代表するグラフィックデザイナーとして国際的に活動の場を拡げている。

モダニズムに大いなる刺激を受け、また絵画、パフォーミングアート、そして文学をこよなく愛するフィリップ・アペロワの作品を特徴づけるのが、リズミカルで大胆なタイポグラフィである。平面であるポスターの中で、立体的な文字が躍り、ストーリーが立ち上がり、情感豊かに訴えかけてくる。近年、積極的に取り入れている映像手法により表現されるタイプデザインやロゴは、ゆえにごく自然に動きを与えられ、あくまでも軽やかに、まるでダンスを踊るかのように画面の中を跳び回る。

本展では、アペロワの意欲的な最新作・近作にフォーカスする。イッセイ・ミヤケの香水「L’EAU D’ISSEY」、「L’EAU D’ISSEY POUR HOMME」の2017年サマーフレグランスとホリデーコフレのパッケージデザインは、「Typography & Landscape（タイポグラフィ＆風景）」をテーマにアプローチしている。また、最新作にして新たな挑戦であるセーブル焼磁器のほか、ダイナミックなポスターの数々、ポップさの裏で厳密に設計されたフォントやロゴなどが紹介される。フィリップ・アペロワの実力と魅力を存分に体験できる場となるだろう。

【関連イベント】
●ギャラリートーク
日時：8月7日（月）　16:00～17:30
出演：フィリップ・アペロワ
場所：DNP銀座ビル3F
定員：70名
※入場無料、要予約

●オープニングパーティー
日時：8月7日（月）　17:30～19:00
場所：ギンザ・グラフィック・ギャラリー（ggg）