MEDIA PRACTICE19-20

東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻 年次成果発表会

MEDIA PRACTICE19-20

東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻では、「MEDIA PRACTICE 19-20」と題して、学舎である元町中華街校舎を会場に、修士課程修了制作展ならびに修士一年次成果発表会を開催します。各研究室の教員の指導のもと、修士一年生は後期以降に個人で取り組んできた研究や制作の成果を、修士二年生はこの大学院での集大成を修了制作として発表します。

インターネットの常時接続や高速化によって人間関係のあり方が相互監視や相互抑圧になっていることが頭ではわかっていながらも、なぜソーシャル・メディアは世界中の人びとを夢中にさせているのでしょうか。おそらく承認欲求の充足や成功体験の獲得があまりにもそれまでのものとは違って、ささやかながらも新鮮な陶酔(エクスタシー)を人びとに日々もたらしているからでしょう。かつてマーシャル・マクルーハンは「メディアはマッサージである」と述べました。あらゆるメディアはわたしたちの欲求を形にしたものなので、そこにはどこかで心地よさが求められるということを暗示したものです。

即断即決のソーシャル・メディアによって、情報がますます氾濫し、ただただ即時的な応答に追われて人びとは疲弊しています。結果的に「言論の自由」が脅かされたり、「プライバシーの侵害」が市場化したりと、危機的な状況も明らかになってきています。メディアのグローバル化と市場化が顕著になっている危機的な状況にあっても、わたしたちの創作活動は、即時的な判断だけでは行えません。むしろ芸術作品による表現は「メディアはマッサージである」という寓喩に応えられる、確かな方法になりうるかもしれません。

わたしたちの作品はシングルチャンネルビデオ、インスタレーション、パフォーマンス、メディアアート、ゲーム、CGアニメーションといった多岐にわたる形態で発表されています。その多様な表現形態そのものが、 メディアの同時代性を批判的に捉える態度表明にもなっているとも言えます。この態度表明がMEDIA PRACTICEという機会で、少しでも多くの人びとにこれまでにない陶酔(エクスタシー)をお届けできれば幸いです。

《本文は公式サイト紹介文より抜粋》

開催期間 2020/01/17(金)~2020/01/19(日)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~19:00
休館日 なし
入場料 無料
会場
  • 東京藝術大学 横浜校地 元町中華街校舎
  • 神奈川県横浜市中区山下町116
詳細URL https://fm.geidai.ac.jp/media-practice/2020/