1997年に急逝したグラフィックデザイナー・亀倉雄策の生前の業績をたたえ、グラフィックデザイン界の発展に寄与することを目的として、1999年に亀倉雄策賞が設立された。この賞の運営と選考は、公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会（JAGDA）が行い、毎年、年鑑「Graphic Design in Japan」出品作品の中から、最も優れた作品とその制作者に対して贈られる。

第19回は、渡邉良重による洋菓子のパッケージデザイン「AUDREY」に決定した。アートディレクター、グラフィックデザイナーとして、自ら手がけるイラストレーションを主体に、独自の世界観で作品をつくり出す渡邉。広告やパッケージ、テキスタイル、「D-BROS」をはじめとする商品デザイン、「CACUMA」の洋服のデザイン、絵本など、さまざまなプロジェクトを手がけている。

受賞作は、日本各地から厳選したいちごを主役に、世界のチョコレートを使ったスイーツ専門店の一連のパッケージ。選考会では、「渡邉の作品が、かつての『個』の表現から、近年の時代を象徴するデザイン表現に変わってきている」、「文字や余白の白を生かしたデザインが渡邉のイラストレーションの世界観を一層引き出している」など、高く評価された。

同展は、この受賞を記念して個展を開催する。会場では、受賞作「AUDREY」のパッケージとともに、これまで渡邉が手がけてきたイラストレーションの仕事や作品を展示する。物語を紡ぐようにつくり続ける渡邉の繊細で強い絵、そしてデザインの世界を、ぜひご覧いただきたい。

【渡邉良重展同時開催】
日時：4月12日（水）～5月7日（日）　
会場：OFS gallery（OUR FAVOURITE SHOP内）

【関連イベント】
●オープニングパーティー
日時：4月4日（火）　19:00～20:30

●トークショー
詳細は公式ホームページをご覧ください