HRDファインアートでは、韓国人アーティスト、パク・ヒョンジュの個展「LIGHT / RELATIONS」を開催。日本においては12年ぶりの個展となり、また京都では初の個展である。

パク・ヒョンジュはソウル大学で絵画を学んだ後、ニューヨーク大学大学院、さらに東京藝術大学大学院に留学。東京藝大では技法材料研究に取り組み、博士号を取得している。

西洋中世のイコン（聖像画）における黄金背景の制作技法に関する研究に従事した経験から、パクは金箔を使用した作品制作に取り組むようになる。木製のボックスの側面を金箔で覆い、さらにそれをイコンの背景のように平滑に磨き上げることによって生まれる光の反射や陰影を巧みに利用した、空間彫刻もしくは光の彫刻とでも呼べるような独自の作品世界を構築してきた。また近年は、キャンバスなどを支持体に、画面上に金箔を施し、コラージュ的な効果を生み出す絵画作品の制作にも取り組んでいる。

空間と光、物質と精神、作家と鑑賞者、現実と幻影など、この世界に存在するさまざまな「関係性」への気付きをもたらすパクの作品を、本展では新作を中心に紹介。