ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画

《ここから》1994年 油彩、リネン 156.2 x 227.3㎝ 個人蔵© Bridget Riley 2018, all rights reserved. Courtesy David Zwirner, New York/ London. 《ここから》1994年 油彩、リネン 156.2 x 227.3㎝ 個人蔵
© Bridget Riley 2018, all rights reserved. Courtesy David Zwirner, New York/ London.

ブリジット・ライリーは、幾何学的パターンによって画面に動きをもたらす抽象絵画で知られるイギリスの芸術家だ。

ロンドンのゴールドスミス・カレッジとロイヤル・カレッジ・オブ・アーツに学んだライリーは、大学卒業後に教員や商業美術の仕事に就きながら制作活動を続けた。初期作品はジョルジュ・スーラに影響を受けた風景画だったが、ルネサンス以降の巨匠や印象派の絵画、点描技法を研究し、単純化・抽象化のプロセスを学ぶことで自身の創作を深めていった。

1960年代に入ると、白と黒のみを用いた完全に抽象的な作品を発表する。これがニューヨーク近代美術館の学芸員の目に留まり、歴史的な展覧会『レスポンシヴ・アイ(応答する眼)』で紹介されるや、「オプ・アート」の旗手として一躍注目を集める。1967年に代表作となる波形のストライプパターンに色彩を導入した作品群を制作し、画面に大きなうねりや揺らぎを感じさせる独自の画風で、美術界における画家としての地位を確かなものとした。以降、「色」と「形」の相互作用を駆使して、人々の眼に強く訴える作品を次々に展開し、現在も多くの人をその作品で魅了し続けている。

本展は1960年代の代表的な黒と白の作品、1970年代を中心としたストライプ作品、1990年代の曲線をもちいた作品、そして近年のウォールペインティングを含む約30点が紹介され、あらためてライリー作品の魅力に迫る、日本で38年ぶりとなる展覧会だ。

【関連イベント】
●講演会(1)「ライリーとスーラ ─ 21世紀を考えるヒント」
日時:4月21日(土) 13:30~15:00
講師:加藤有希子(表象論、埼玉大学准教授)
定員:50名
※要予約、入館料のみ

※そのほかの関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください

開催期間 2018/04/14(土)~2018/08/26(日)
※イベント会期は終了しました
時間 9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし、4/30、7/16は開館)、5/1、7/17
入場料 一般1,300円/学生・65歳以上1,100円/小中学生・高校生600円
参加アーティスト ブリジット・ライリー
会場
  • DIC川村記念美術館
  • 千葉県佐倉市坂戸631番地
会場電話番号 050-5541-8600(ハローダイヤル)
会場URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/
詳細URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/next.html