ディン・Q・レ展:明日への記憶

ディン・Q・レ展:明日への記憶

ディン・Q・レはカンボジアとの国境付近のハーティエンに生まれ、10歳の時、ポル・ポト派の侵攻を逃れるため、家族とともに渡米した。写真とメディアアートを学んだ後、ベトナムの伝統的なゴザ編みから着想を得た、写真を裁断してタペストリー状に編む「フォト・ウィービング」シリーズ(1989年~)を発表し、一躍注目されることになる。

また、レは綿密なリサーチとインタビューに基づき、人々が実体験として語る記憶に光を当てる。国際舞台への出世作となった映像インスタレーション作品《農民とヘリコプター》(2006年)では、自作のヘリコプターの開発に挑むベトナム人男性を中心に、ベトナム人と戦争との複雑な関係を巧みに描き出した。

ベトナム戦争終結から40年、日本にとっては戦後70年の節目を迎えたいま、国家や社会の「公式な」歴史の陰で語られることのなかった市井の人々の名もなき物語を読み直しつつ、アートと社会のより密接な関わりを探ることはきわめて重要な課題ではないだろうか。本展ではディン・Q・レの作品とユニークな活動を通して、私たちの過去と現在、そして未来について考える。

【関連イベント】
●アーティストトーク
日時:7月25日(土) 14:00~15:30(開場13:30)
出演:ディン・Q・レ(アーティスト)
会場:森美術館オーディトリアム
定員:80名
料金:無料(要展覧会チケット)
※要予約、日英同時通訳付、手話同時通訳付

●トークセッション
第1回「ベトナム現代アートをめぐって:戦争から今日まで」
日時:7月26日(日) 14:00~16:00(開場13:30)
出演:ディン・Q・レ、ゾーイ・バット(サン・アート、エグゼクティブ・ディレクター/キュレーター)、林道郎(上智大学教養学部教授)
モデレーター:荒木夏実(森美術館キュレーター/本展担当キュレーター)
会場:森美術館オーディトリアム
定員:80名
料金:無料(要展覧会チケット)
※要予約、日英同時通訳付

●第2回「アート・社会・歴史」
日時:9月12日(土) 14:00~16:00(開場13:30)
出演:ディン・Q・レ、小泉明郎(アーティスト)
モデレーター:荒木夏実
会場:森美術館オーディトリアム(六本木ヒルズ森タワー53階)
定員:80名
料金:無料(要展覧会チケット)
※要予約、日英同時通訳付

開催期間 2015/07/25(土)~2015/10/12(月)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~22:00(火曜日のみ17:00まで/9/22は22:00まで/いずれも入館は閉館30分前まで)
休館日 会期中無休
入場料 一般1,800円/学生(高校・大学生)1,200円/子供(4歳-中学生)600円/シニア(65歳以上)1,500円
参加アーティスト ディン・Q・レ
会場
  • 森美術館
  • 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
会場URL http://www.mori.art.museum/
詳細URL http://www.mori.art.museum/contents/dinh_q_le/index.html