阿部展也-あくなき越境者

新潟県出身の作家・阿部展也(1913-1971)は、瀧口修造との詩画集『妖精の距離』により、若くして一躍注目を集めた。また雑誌にて、作品と評論を旺盛に発表し、戦前の前衛写真の運動にも重要な役割を果たす。
1941年からは日本軍報道部に所属し、出征先のフィリピンにてポスターや写真を手掛けるとともに多くのスケッチも残した。戦後は、シュルレアリスムからアンフォルメル、幾何学的抽象へと目まぐるしく画風の変転を遂げ、サンパウロ・ビエンナーレをはじめ数々の国際展への出品、持ち前の語学力を活かし国際会議に参加するなど、日本国内にとどまらない活躍を果たし、晩年の10年近くをイタリアに過ごす。また、作品制作のかたわら、海外の美術動向の紹介にもつとめ、その幅広い活動によって日本の美術界に影響を与え続けた。
本展では、初期から晩年にかけての主要作品に加えて、関連雑誌や写真、下絵といった資料類、さらには彼が日本に紹介した海外作家を含む阿部に縁のあった作家の作品を通して、国や地域のみならずジャンルや分野を横断し続けた越境者の足跡が多角的に紹介される。
【関連イベント】
●講演会「1930年代後半の美術における現実(レアル)と超現実(シュルレアル)-阿部展也を中心にして」
日時:4月14日(土) 14:00~16:00
講師:五十殿利治(筑波大学名誉教授)
会場:広島市現代美術館 地下1F ミュージアムスタジオ
※申込み不要、要展覧会チケット
●ワークショップ「お面をつくろう」
講師:COCHAE(コチャエ・遊びのデザインユニット)
日時:4月28日(土) (1)11:00~12:30(2)14:30~16:00
対象:どなたでも参加可、ただし小学3年生以下の場合は保護者の同伴が必要
定員:各回20名
※要事前申込み、応募多数の場合は抽選
※そのほかの関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください
開催期間 |
2018/03/23(金)~2018/05/20(日) ※イベント会期は終了しました
|
---|---|
時間 | 10:00~17:00(入場は閉館30分前まで) |
休館日 | 月曜日(ただし、4/30は開館)、5/1 |
入場料 | 一般1,030円/大学生720円/高校生・65歳以上510円/中学生以下無料 |
参加アーティスト | 阿部展也 |
会場 |
|
会場電話番号 | 082-264-1121 |
会場URL | https://www.hiroshima-moca.jp/ |
詳細URL | https://www.hiroshima-moca.jp/nobuya_abe/ |