1964 証言-現代国際陶芸展の衝撃

熊倉順吉「困却64-A」 1964年 滋賀県立陶芸の森陶芸館蔵 熊倉順吉「困却64-A」 1964年 滋賀県立陶芸の森陶芸館蔵

1964年東京オリンピック開催を機会に、国立近代美術館、石橋美術館、国立近代美術館京都分館、愛知県文化会館美術館を巡回して開催された「現代国際陶芸展」では、日本で初めて世界各国の陶芸が一堂に集められ、展観された。そしてそれは当時、「日本陶芸の敗北」と評されるほどの衝撃を日本の陶芸界に与えた。

本展では、海外陶芸との出会いによって大きな刺激をうけた日本陶芸の1960年代の動きに注目し、両者の出会いの場となった「現代国際陶芸展」が与えた影響を検証する。また展覧会準備のため、この年欧米各国を旅し、作品を集めた同展開催のキーパーソン、小山冨士夫(陶磁器研究家、陶芸家、1900-1975)の旅の記録もあわせて紹介される。小山によって選び集められた海外の作品群は、現代陶芸にむけられた小山の眼も示しているといえるだろう。当時の出品作品および同時代の作品を核に、「現代国際陶芸展」を記録とあわせて再現的に紹介しながら、この時代の日本内外の陶芸の姿を観ることができる。そして、同展に出品した作家、展覧会をみて刺激をうけた作家たちによる、当時を振り返っての言葉を証言として、同展が与えた影響を探り出していく。本当に日本陶芸は敗北だったのだろうか。「現代国際陶芸展」の検証とともに、戦後の日本陶芸に拓かれた新たな世界をとらえていく。

【関連イベント】
●講演会「わたしがみた60年代前半期の陶芸」
日時:11月12日(日)14:00~15:00
講師:森野泰明(陶芸家、本展出品作家)
会場:岐阜県現代陶芸美術館プロジェクトルーム
※聴講無料、事前申込み不要

●対談「1960年代のアートシーン」
日時:12月2日(土) 14:00~15:30
講師:建畠晢(美術評論家、埼玉県立近代美術館長)、谷新(美術評論家)
会場:セラミックパークMINO イベントホール
※聴講無料、要事前申込み

※その他の関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください

開催期間 2017/11/03(金)~2018/01/28(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし、2018/1/8は開館)、12/29~2018/1/3、1/9
入場料 一般800円/大学生600円/高校生以下無料/障がい者手帳をお持ちの方および付き添いの方1名まで無料
会場
  • 岐阜県現代陶芸美術館
  • ギャラリーI
  • 岐阜県多治見市東町4-2-5 セラミックパークMINO内
会場電話番号 0572-28-3100
会場URL http://www.cpm-gifu.jp/museum/
詳細URL http://www.cpm-gifu.jp/museum/02.exhibition/02_1.exhibition.html