第304回 小板橋基希 (デザイナー)

[齋藤精一の推薦文]

「日本の地域デザインで盛り上がっているところは?」という話の中で、近年必ず「山形」というキーワードが出てくるようになりました。その立役者として大きな役割を担ったのが、小板橋さんだと思います。

さまざまな地域でものづくりを美しく、強くすることで地域を盛り上げる活動をおこなっている小板橋さん。デザインの可能性を拡張し、有機的な境界を描く強い力をいつも感じています。

齋藤精一(パノラマティクス主宰)

建築デザインをコロンビア大学建築学科で学び、2006年、株式会社ライゾマティクス(現:アブストラクトエンジン)を設立。社内アーキテクチャ部門を率いた後、2020年に「CREATIVE ACTION」をテーマに、行政や企業、個人を繋ぎ、地域デザイン、観光、DXなど分野横断的に携わりながら課題解決に向けて企画から実装まで手がける「パノラマティクス」を結成。2023年よりグッドデザイン賞審査委員長。2025年大阪・関西万博EXPO共創プログラムディレクター。

https://panoramatiks.com/

編集部からの推薦文
山形県を拠点に活動するデザインチーム「アカオニ」を率いる小板橋基希さん。一度聞くと印象に残るチーム名は、「アカるく、すなオニ」というコンセプトから由来している。クラフトコーラやコーヒー、ニットブランド、病院広報誌などさまざまなジャンルのデザインからは、共通してじんわりと愛を感じる。山形からはじまり、現在では全国津々浦々の地域のデザインを手がける小板橋さん。明るく素直なデザインが今後も多くの地域に広がっていくことを期待している。
小板橋基希(デザイナー)

小板橋基希(デザイナー)

1975年群馬県生まれ。東北芸術工科大学卒業。大学入学とともに山形に移住し、東北の「自然・暮らし・遊び・食べ物」に魅せられ卒業後も山形に定住。2004年にアカオニを立上げる。以来、ブランディングや商品開発、広報など全国津々浦々に点在するクライアントのさまざまな要望に応えている。好きなものはサッカー、うどん。おいしいものはなんでも食べる。現在も山形市にて「アカるく、すなオニ」営業中。

https://www.akaoni.org/