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ここに、建築は、可能か
建築は誰のために、そして何のためにつくるのか
発行 | TOTO出版 |
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著者 | 伊東豊雄、乾 久美子、藤本壮介、平田晃久、畠山直哉 |
アートディレクション&デザイン | 中島英樹 |
仕様 | B5判変型(210×168mm)、並製、184ページ、和英併記 |
価格 | 2,310円(税込) |
ISBN | 978-4887063310 |
本書は、第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2012年8月29日~11月25日)において金獅子賞を受賞した日本館の展示記録であり、また同時に岩手県陸前高田市で建設が進められた「みんなの家」が完成するまでの記録集である。
ここに、建築は、可能か?――陸前高田に「みんなの家」を建てるというプロジェクトを通して、同展のコミッショナーを務めた伊東豊雄氏より提示されたテーマと向き合った3人の建築家・乾久美子氏、藤本壮介氏、平田晃久氏が導きだしたものは何だったのか。
現地を訪れ、仮設住宅で暮らす人びとと交流することによる発見、伊東氏をはじめとするメンバーとの議論の中から共有されていったことなど、3人による協同設計のプロセスを、その過程でつくられた百数十という模型やスケッチ、そして同市出身の写真家・畠山直哉氏によって撮影された被災後の陸前高田とそこに「みんなの家」が立ち上がっていく様子をとらえた写真で紹介する。また、ヴェネチア・ビエンナーレの前後に行われた2回の座談会でも、その試行錯誤の過程が語られている。
今改めて、建築家の職能を、そして建築の意味を問う一冊となっている。
【目次】
- 序文 伊東豊雄
- 東日本大震災 震度と浸水域
- ヴェネチア・ビエンナーレまで
- 陸前高田2012年6月24日
- ヴェネチア・ビエンナーレ日本館展示
- 陸前高田の「みんなの家」竣工まで
- 略歴
- ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展――日本参加の歩み 伊東正伸
- クレジット
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