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火星に住んだら?
全く角度を変えて物事を考えてみることにしよう。
100年後の2103年、地球人が火星に移住していることを想定して、にんじん、タマネギ、ニンニク、もやし、ピーナッツ、キノコ類、りんごの造形を探求しているパリ在住アーティスト、甲斐雅之。Galerie ARICHI で、このほど展示会を終えたばかりである。
根底にある「衣食住」は、人間の最低条件と考える。
果たして、仮に火星に移住した日には、我々はどんな食事の時間を過ごしているのか興味深い。テーブルを囲んでいるのか。ストローで液状の食品をすすっているのだろうか。
発想を穀物に限らず、住居、建築、環境空間、動物、昆虫、植物、魚類など、幅広く夢が膨らんでいる甲斐の今後の活動から、更なるヒントを得られるような気がする。
火星人 ©KAI Masayuki
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火星の落花生 ©KAI Masayuki
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“食べる”ことは我々の永遠のテーマ
欲求を満たすだけの行為だけではないことを、先進国では提唱できるだろうが、まだまだ食糧問題を抱えている世界の多くの国を忘れてはならない。
しかし、買い物に行き、献立を考える時点からそれを食べてくれる人がどんな表情をするかまで全てが連鎖している。そう気づいた時、マンネリ化した調理 → 食べる → 片付けるだけの流れ作業ではない、はかない時間の大切さを感じずにはいられないだろう。
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