新たな強さをもったジャパンデザイン
グッドデザイン賞を主催する私たちが二年ぶりにミラノサローネで開催したJAPAN DESIGN 2008 -INNOVATION- は、喜多俊之氏のディレクションのもと、各分野の日本企業15社の参加により、現代日本のデザインをプロダクトを中心にアピールしたものである。
ミラノサローネというデザインの祝祭のような場であえて「日本のデザイン」をテーマに掲げるとき、端的な方向性があると考える。一つにいわゆる「Cool Japan」や、古い表現だがオリエンタリズムに乗るようなスタンスがあり、一方で日本やジャパンという枕詞に頼らず、クリエイティブの内容から日本の特質を感じさせるスタンスがある。
私たちが期待したのは、そのどちらでもなく、ありのままのジャパンデザインを提示することだ。その際にキーになるのは、日本の日常生活を支えるインフラ的な役割を担っている企業と、その活動として提供されるデザインにフォーカスする点である。そこで示されるさまざまなデザインに接することで、ライフスタイルや、人びととデザインの関わりさえもうかがえるような、そんな日本のデザインを世界中の視線が集まるミラノの場で示すことを目指したのである。
|
|
|
|