今年の傾向
世界最大規模の家具見本市であるサローネでは、経済をはじめとする世界情勢が顕著に映し出されるが、アメリカ経済の低迷からくる影響はサローネにも陰りとして表れたようだ。全体的に見れば、各メーカーとも昨年より新作の数は少ないうえに、色替えや素材替えなどで既存のシリーズに新作を加えるというリニューアル中心が圧倒的に多く、数社においては過去の名作を並べた懐古的な展示を行うことにより自社のブランド力を提示している印象もある。またインテリアのファション化はさらに進み、多くのメーカーがサローネに照準を合わせたビジネスサイクルの中で一律で表層的な方向性で開発をしている感があり、デザインの新しい方向性を示唆するものにはなかなか出会えず、混迷期といった印象を受けた。
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kuramata's tokyo│ 1
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このような中、やはりベテランの常連デザイナーあるいは往年の巨匠デザイナーのデザイン哲学、美意識、デザイン力は力強い存在感を放っていた。今年も数多く新作を発表したミケーレ・デ・ルッキ、エンツォ・マリ、アントニオ・チッテリオ或いは回顧展がおこなわれたジオ・ポンティ、倉俣史郎などがそうだ。
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一方で今年も見本市会場のサテライト館には若手のデザイナーや学生が数多く参加し、最も活気ある場となっていた。日本人デザイナーの参加もますます増えているようである。│ 3│ 4│
Flos社など、昨年のサテライトの出展デザイナーを起用したメーカーが今年も見られ、このサテライト館は自分の力を実際に試し、ビジネスチャンスを獲得する登竜門として、若手デザイナーにとってますます重要で注目すべき機会となっている。
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■フォルム
フォルムはオーガニックが主流である。

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'osorom' by Konstantin Grcic (Moroso)│ 5

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'brasilia' by Ross Lovegrove (Zanotta)│ 7

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'01 02 03' by Tamar Ben David (Alias)│ 6
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丸みのあるもの、有機曲線を多用したものが多く、また、直線と曲線で構成された柔らかさとシャープさをあわせ持つデザインが多く目についた。│ 5│ 6│ 7│
一方で収納については、直線から構成されるシンプルでリズミカルなコンポジションが特徴的であった。│8│
クローゼットタイプの大型収納においては扉を大きく取り、極めてシンプルなデザインが主流となっている。
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■カラー・素材

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カラーは単色では白と黒が中心。そして茶系のバリエーションやグレーのバリエーションといった落ち着いた色調のものが多い。│ 9│ 10│ 11│
続いて赤が多く出ていた。新作においては、昨年と比較すると彩度の高い鮮やかな色は少ない。
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木目の傾向としては、ダークブラウンなど濃いめの色調で木目がはっきりしているのが多く、テーブルの天板やベッドや収納などの大きな面にも用いられている。 │ 12│ 13│
いずれもアルミやステンのパーツなど異素材との組み合わせのバランスで知的な印象に仕上げている。ソファなどの張り地では引き続きざっくりとした織りのものや、厚いフェルトなど素材感や手触り感のあるものや、ジャージー素材やラバー、メッシュなどバリエーションは多彩である。│ 14│ 15│
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■柄・パターン

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'prigetto MONDO' (Cappellini) │16

fabric by Michael Lin (Moroso) │ 17
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昨年のレトロな幾何学パターンのリバイバルものはほとんど見ることはなく、より現在風にミックスされたパターンやその他では、チャイニーズ、あるいは和風をアレンジしたものが見られた。チャイニーズテイストのアレンジはインテリアのスタイリングにも多く用いられていた。 │16│ 17│18│
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