ミラノサローネ特集 さまざまな企業やデザイナーの出展情報や見どころを紹介

ミラノ国際家具見本市会場フィエラ入口

ミラノサローネとは

毎年4月にミラノで開催される世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」の通称。正式名「Salone del Mobile.Milano サローネ・デル・モービレ・ミラノ」。

1961年、イタリア家具やインテリア小物の輸出を促進するために誕生。1965年、大手家具部門の企業が初めてひとつの商用展示スペースに集結。出展者がそれぞれのブースで差をつけようと意識し始めたため、盛り上がりを見せるようになる。建築・デザイン誌『ドムス』が初めてミラノサローネを記事に取り上げたのもこの年。1967年より「国際」家具見本市が始まり、隔年開催見本市も増え、巨大見本市「iSaloni(イ・サローニ、複数の見本市の意)」へと成長していく。1998年から「SaloneSatellite(サローネサテリテ)」と呼ばれる、事前審査を通過した若手デザイナーによる自主展示会場が設けられ、以降ユニークで意欲的なデザイナーの登竜門的存在となっている。

見本市会場はFiera(フィエラ)と呼ばれており、現在はミラノ郊外のロー市にあるRho Fiera Milano(ロー・フィエラミラノ)で開催されている。6日間の会期で来場者は30万人以上。運営団体はFederlegno Arredo Eventi spa(イタリア家具工業イベント会社)。

一方、ミラノサローネの時期に、ミラノ市内で自主的に行われる展示が数多くある。ミラノサローネに集まる関係者を目当てに始まったと言われており、門前町のようなものだろうか。これらを総称してFuori Salone(フォーリサローネ、サローネの外の意)と呼ぶ。1993年にはオランダのドローグデザインがフォーリサローネに出展し話題を集めた。
フォーリサローネはミラノ市内至るところで開催されている。展示が集中しているのは、ミラノ中心街のブレラ地区、旧見本市会場とも近いトリエンナーレ、『INTERNI』誌がコーディネートするミラノ大学、運河地区に隣接するトルトーナ地区、10 corso somoやファブリカ・デル・ヴァポーレがあるガリバルディ駅周辺、2010年に始まったランブラーテ駅周辺のヴェントゥーラ・ランブラーテなど。他にも市内の様々な場所が期間限定の展示空間になる。

最近では、ミラノサローネとフォーリサローネを合わせて「Milano Design Week」と呼ばれており、全体で100万人規模の人々で賑わう世界一のデザインの祭典と言われている。