2025年6月に行きたい、東京都内のおすすめデザイン&アートイベント6選

2025年6月に行きたい、東京都内のおすすめデザイン&アートイベント6選

6月に入り、各地で梅雨入りが告げられる時期となりました。アウトドアでの活動がしづらい日々ですが、雨でも屋内で楽しめる美術館やギャラリーに足を運んでみてはいかがでしょうか。

本記事では、編集部が厳選した6つのおすすめのデザイン&アートイベントを会期終了順に紹介します!

■柚木沙弥郎 展覧会「ワクワクしなきゃ、つまらない」

東京・銀座のATELIER MUJI GINZAで6月22日まで開催しているのは、染色家・柚木沙弥郎(1922-2024年)の展覧会「ワクワクしなきゃ、つまらない」です。

©︎ATELIER MUJI

©︎ATELIER MUJI

日常芸術をテーマに、さまざまな作家の作品紹介、展示会、コラボレーションをおこなっている、ATELIER MUJIの「Life in Art」プロジェクト。柚木氏とのコラボ―レーションは、同プロジェクトとして2014年の型染作品の展示会からはじまり、パリの老舗リトグラフ工房「Idem Paris」でのオリジナルリトグラフ制作や、手ぬぐい・浴衣などのプロダクト制作まで発展しました。

本展では、現代のライフスタイルにもなじみ、モダンでありながら楽しく、使うほどに愛着が増す、生活に寄り添うものづくりを目指しているATELIER MUJIと柚木氏との協働作品の数々を見ることができます。

会期:2025年4月18日(金)~6月22日(日)
会場:ATELIER MUJI GINZA Gallery1・2
https://atelier.muji.com/jp/exhibition/7149/

■篠原一男 空間 に永遠を刻む――生誕百年 100の問い

建築の展覧会をもうひとつ。建築家・篠原一男(1925-2006年)の生誕100年を記念し、6月22日まで開催中の「篠原一男 空間に永遠を刻む――生誕百年 100の問い」展です。会場は、東京・乃木坂にあるTOTOギャラリー・間。

展覧会ポスター

「住宅は芸術である」と唱え、小住宅の設計に多大なエネルギーを費やした篠原一男。初期の代表作「から傘の家」(1961年)は、2022年にスイス、バーゼル近郊(ドイツ、ヴァイル・アム・ライン)のヴィトラ キャンパスに移築再建されました。そのほか「白の家」(1966年)、「地の家」(1966年)、「谷川さんの住宅」(1974年)も移築や再生によって継承されており、国内外から再評価の機運が高まっている建築家です。

本展では、生涯を通して自らに「問い」を投げかけ続けたその建築家像を、「永遠性」をテーマに再考。東京工業大学篠原研究室作製の原図や模型、真筆のスケッチ、家具などのオリジナル資料や、未完の遺作「蓼科山地の初等幾何」(2006年、計画案)のスケッチなどを見ることができます。

会期:2025年4月17日(木)~6月22日(日)
会場:TOTOギャラリー・間
https://jp.toto.com/gallerma/ex250417/index.htm

■ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展

東京・六本木の森アーツセンターギャラリーでは、「ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展」が6月29日まで開催しています。

TM&ⒸTOHO CO.,LTD.

2024年に生誕70周年を迎えた、世界中で知られる怪獣「ゴジラ」。本展は、そんなゴジラを、映画の枠を超えた多様なアートが表現する展覧会です。美術家の横尾忠則や福田美蘭、俳優の浅田忠信など、国内外の総勢28名のアーティストが「ゴジラとは、何か。」という問いに対し、自身の答えをアート作品として展示しています。

また、東宝映像美術によるゴジラとアートが融合したジオラマや、本展のために作成された特別映像を楽しむこともできます。

会期:2025年4月26日(土)~6月29日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー
https://godzillatheart.com/exhibition

■リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s

国立新美術館で6月末まで開催中の「リビング・モダニティ 住まいの実験」展は、20世紀にはじまった住宅をめぐる革新的な試みを、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという7つの観点から再考する展覧会です。

居間やキッチンを間取りの中心に据え、快適な衛生設備と家族の個室を備えた戸建て住宅。いまは当たり前となっているこの住まいの形式は、実は戦後に核家族が主流となるにつれて定着した比較的新しいかたちです。本展では、こうした住まいの革新が広がった1920年代から70年代にかけて、有名建築家によって建てられた戸建ての住宅14邸を紹介しています。

見どころのひとつは、近代建築の巨匠ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969年)のプロジェクト「ロー・ハウス」の原寸大展示。現存する建物がひとつもない、この未完のプロジェクトの模型を、原寸大で間近に見ることができる貴重な機会です。

会期:2025年3月19日(水)~6月30日(月)
会場:国立新美術館
https://living-modernity.jp/

■どうぶつ展 わたしたちはだれ?どこへむかうの?~WHO ARE WE? WHERE ARE WE GOING?

東京・立川のPLAY! MUSEUMでは、動物をテーマにした展覧会「どうぶつ展 わたしたちはだれ?どこへむかうの?~WHO ARE WE? WHERE ARE WE GOING?」が7月6日まで開催中です。

国⽴科学博物館とPLAY! MUSEUMの初のコラボレーション企画となる本展。国立科学博物館が2021年に開催した哺乳類と人間との関係を考える展覧会「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」の巡回展用につくられた展示キットを使い、貴重な資料や世界屈指の動物標本コレクションを展示しています。

また、「WHO ARE WE」のコンセプトをヒントに、「笑顔の森」「模様の惑星」「しっぽはすごい」など5つのテーマで体験型のインスタレーションを展開。名和晃平やミロコマチコら9人の現代アーティストが制作した作品群が一堂に介する空間「ユートピア」も見どころです。

会期:2025年4月16日(水)~7月6日(日)
会場:PLAY! MUSEUM
https://play2020.jp/article/doubutsu/

■GRAPHIC TRIAL 2025 -FIND-

東京・小石川にある印刷博物館 P&Pギャラリーでは、グラフィックの可能性を印刷で探るポスター展「GRAPHIC TRIAL 2025 -FIND-」が7月6日まで開催中です。

第一線で活躍するクリエイターとTOPPAN株式会社が協力して新しい印刷表現を探るプロジェクト「GRAPHIC TRIAL」。オフセット印刷、インクジェット、スクリーン印刷などの印刷方式と製版手法、さらに加工技術や多様なメディア表現を取り込み、次世代の印刷表現を追求しています。

19回目となる今回のテーマは「FIND」。大貫卓也、関本明子、吉本英樹、妹尾琢史の4人のデザイナー/アートディレクターが斬新さに満ちた“発見”を求め、印刷とポスターという領域に改めて向き合い、新しい表現を探っています。

会期:2025年4月12日(土)~7月6日(日)
会場:印刷博物館 P&Pギャラリー
https://www.toppan.com/ja/joho/gainfo/graphictrial/2025/

今回は6つのイベントを紹介しましたが、このほかにもたくさんのイベントが都内のさまざまな場所で開催されています。新たな発見や楽しみのヒントを教えてくれる展覧会に、ぜひ足を運んでみてください。