奇想のモード

装うことへの狂気、またはシュルレアリスム

エルザ・スキャパレッリ《イヴニング・ケープ》1938年、京都服飾文化研究財団蔵、広川泰士撮影 エルザ・スキャパレッリ《イヴニング・ケープ》1938年、京都服飾文化研究財団蔵、広川泰士撮影

20世紀最大の芸術運動であったシュルレアリスムは芸術の枠を超えて、人々の意識の深層にまで影響力を及ぼしました。革新的な意匠を生み出し、時代を先駆けようとする優れたクリエーターたちの表現は、時にシュルレアリスムの理念と重なり合うものであり、モードの世界にもシュルレアリスムに通底するような斬新なアイデアを垣間見ることができます。

一方、シュルレアリストたちと親交のあったエルザ・スキャパレッリは、シュルレアリスムの潮流のなかで示された特異な感覚を、モードの世界に積極的に取り込んでゆきました。またシュルレアリストたちは、帽子や靴、手袋といったファッションアイテムを霊感の源として、絵画や写真、オブジェといった作品のなかに生かしました。衣裳へのトロンプ・ルイユ(だまし絵)的なイラストの導入や、内側と外側の意識を反転させたようなデザイン等、シュルレアリスムを契機として出現したユニークな発想力は、まさに「奇想のモード」として今日にまで影響を与え続けています。

本展ではさらに、シュルレアリスムの感性に通ずるような作品群にも注目し、現代の私たちからみた<奇想>をテーマに、16世紀の歴史的なファッションプレートからコンテンポラリーアートに至るまでを、幅広く展覧します。シュルレアリスムがモードに与えた影響をひとつの視座としながら、その自由な創造力と発想によって、モードの世界にセンセーションをもたらした美の表現に迫ろうとするものです。

《本文は公式サイト紹介文より抜粋》

【関連イベント】※事前予約制
●障害のある方対象
アート・コミュニケータとめぐる庭園美術館
日時:2月28日(月) (1)10:30~12:00(2)13:30~15:00
対象:身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳などをお持ちの方
定員:各回10名とその介助者(1名まで)
参加費:無料

●ベビーといっしょにミュージアムツアー
日時:3月22日(火) 11:00~12:00
対象:ベビーカーに乗る年齢・月齢の赤ちゃんとその保護者
定員:10組(保護者は2名まで)
参加費:無料
※別途、展覧会観覧料が必要

開催期間 2022/01/15(土)~2022/04/10(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(3/21は開館)、3/22
入場料 一般1,400円/大学生(専修・各種専門学校含む)1,120円/中学生・高校生・65歳以上700円 ※事前予約制
会場
  • 東京都庭園美術館(本館+新館)
  • 東京都港区白金台5-21-9
お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
会場URL https://www.teien-art-museum.ne.jp/
詳細URL https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/220115-0410_ModeSurreal.html