マルセル・デュシャン生誕130年記念《瀧口修造・岡崎和郎二人展》

(左)瀧口修造「III-04」(右)岡崎和郎「瀧口修造―Arrow Finger」(左)瀧口修造「III-04」(右)岡崎和郎「瀧口修造―Arrow Finger」

マルセル・デュシャンは、現代美術の開拓者であり、20世紀の最も重要なアーティストの1人にも挙げられる。

評価が確立する前から、瀧口修造はデュシャンに深い関心を寄せ、たびたび論じてきた。訪欧中に本人と出会ってからは文通や著書の献呈などの交流が続き、構想した架空の「オブジェの店」に対して、デュシャンから若き日の女性変名「ローズ・セラヴィ」を贈られる。命名への礼状に同封して、瀧口は自作のロトデッサン(モーターによる回転線描)を1点贈ったほか、返礼として「マルセル・デュシャン語録」を刊行した。さらに代表作「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」の「眼科医の証人」の部分を立体化したマルチプル「檢眼圖」も製作している。デュシャンとその作品の研究・考証は、後半生の瀧口にとって最も重要な課題の1つとなっていた。

岡崎和郎もデュシャンに触発されている美術家の1人だ。86歳を超えた現在も精力的に制作している岡崎は、デュシャンに関連する作品も数多く制作してきた。岡崎の仕事を評価していた瀧口が、前出「マルセル・デュシャン語録」の製作協力者の1人に岡崎を加え、前出「檢眼圖」の実際の製作を岡崎に委ねた。学生時代から瀧口の「近代藝術」を熟読していた岡崎は、「瀧口修造―Arrow Finger」など、瀧口に因む作品も制作している。一方、瀧口もデカルコマニー作品を岡崎に贈呈し、「岡崎和郎の作品 1962-1976」にも序詩「彼の微笑、それから」を寄せている。2人の絆は、デュシャンに対する関心や敬意を共有することを通じ、いっそう強固なものとなっていた。

本展は、「マルセル・デュシャン語録」「檢眼圖」をはじめ、瀧口、岡崎のデュシャンに関連する作品など約40点を展示し、生誕130年の幕開けを慶賀するとともに、改めてデュシャンに対する2人の傾倒ぶりや、2人の絆の深さを辿ろうとするものだ。

開催期間 2017/01/07(土)~2017/02/12(日)
時間 12:00~19:00
休館日 月・火曜日(ただし、2017/1/9は開廊)
入場料 無料
参加アーティスト 瀧口修造、岡崎和郎
会場
  • ozasa_kyoto
  • 京都府京都市上京区堀川通今出川南  西陣産業会館 西館 207
会場電話番号 075-417-4041
会場URL www.ozasahayashi.com