没後40年 熊谷守一 生きるよろこび

没後40年を記念して、画家・熊谷守一(1880-1977)の回顧展「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」が、東京国立近代美術館で開催される。
熊谷守一は、明るい色彩と単純化されたかたちを持つ作風で知られる。晩年は花や虫、鳥など、身近なものを描いたたくさんの作品を生み出した。飄々(ひょうひょう)とした味わいを持つエッセイでも知られ、「へたも絵のうち」は、現在もロングセラーの文庫となって若い層にも読み継がれている。
その作品は一見ユーモラスで、何の苦もなく描かれたように思える。しかし、若い時期から晩年までの制作を詳しくたどると、暗闇や逆光など特殊な条件下でのものの見え方を探ったり、スケッチをもとに同じ図柄を複数の作品に用いる方法をつくり上げたりと、さまざまな探究の跡が見えてくる。穏やかな作品の背後には、科学者にも似た観察眼と考え抜かれた制作手法とが隠されているのである。
本展は、最新の研究成果を踏まえて行われる大回顧展である。《雨滴》《猫》といった代表作をはじめ、約250点が一堂に会す。97年の長い人生には作風の変化はもちろん、家族の死、自身の病などさまざまなことがあった。しかし熊谷はひたすらに生き、そして描いた。その作品世界を存分に感じ取っていただきたい。
開催期間 |
2017/12/01(金)~2018/03/21(水) ※イベント会期は終了しました
|
---|---|
時間 | 10:00~17:00(金、土曜日は20:00まで/いずれも入館は閉館30分前まで) |
休館日 | 月曜日(ただし、2018/1/8、2/12は開館)、年末年始(12/28~2018/1/1)、1/9、2/13 |
入場料 | 一般1,400円/大学・専門学校生900円/高校生400円/中学生以下・障がい者手帳などをご提示の方とその付添者(1名)は無料 |
参加アーティスト | 熊谷守一 |
会場 |
|
お問い合わせ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
会場URL | http://www.momat.go.jp |
詳細URL | http://kumagai2017.exhn.jp/ |