池亜佐美・山中澪 二人展「かもめ かもめ」

「ソーリン 劇場がないじゃ、話になるまい。トレープレフだから、新しい形式が必要なんですよ。新形式がいるんで、もしそれがないんなら、いっそ何にもないほうがいい。」-アントン・チェーホフ『かもめ・ワーニャ伯父さん』より
これは、作家、女優、医者、教師……さまざまな人間たちが湖畔の田舎屋敷を舞台に、恋や生活、芸術に頭を悩ませる戯曲の一節である。物語は演じられることを前提としており、登場人物の中身は全員役者、彼らの立つ場所は文字通り劇場の舞台だとも言える。そして、劇中劇が象徴するように、演劇自身について語ろうとする演劇でもある。何をどう描けばアニメーションは《かもめ》になれるだろうか?
池亜佐美と山中澪はともにアニメーションを扱う作家。池は、空間が現実にはありえない質感をもって変容していくことを楽しみ、山中は、言葉が持つ目に見えぬ意味が動き出す瞬間を捉えようとしている。2人でつくる展覧会を 思索する中で、池は「アニメーションの新しい形式」について触れ 、その言葉に山中はチェーホフの『かもめ』を想起した。戯曲を含むあらゆる本が並ぶ空間で、手法としてのアニメーションは、どう『かもめ』に応え得るだろうか。描かれたことばの向かう先を、池、山中の2人が展開する。
【関連イベント】
●上映・トークイベント
折笠良×池亜佐美×山中澪「きく、みる、よむこと つくること」
日時:7月21日(土) 18:00~20:00(17:30 開場)
会場:カフェ マキヤ
参加料:500円+おやつ付きドリンク600円
開催期間 |
2018/07/03(火)~2018/08/05(日) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 12:00~20:00 |
休館日 | 月曜日(ただし、7/16は営業)、7/17 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 池亜佐美、山中澪 |
会場 |
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会場URL | http://honkbooks.com/ |
詳細URL | http://honkbooks.com/post/175301058646/kamome |