引込線 2017

参考:前回展会場風景 2015年 撮影 加藤健 参考:前回展会場風景 2015年 撮影 加藤健

埼玉県所沢市は、歴代の美術家たちの実験的な自主展覧会を受け入れて来た歴史を持っている。2008年、西武線・所沢駅前の元鉄道車両整備工場にて、「表現者の原点にかえって作品活動のできる場をつくること」を主旨にプレ展示として始まった本展の前身、「所沢ビエンナーレ美術展<引込線>」もその一つだ。この展覧会は、後に「引込線」という名で回を重ね、2017年の今回で6回を数える。

「引込線2017」は一般的な美術展とは異なり、統一的なテーマやディレクションがない。その代わりに、さまざまな領域で活躍する美術家、批評家が、手弁当で向き合い、一から表現の場をつくっていく。声をかけ集まったのは、自らの表現をたえず反省的に問い続け、表現者としての世界を強固に持っているつくり手であり書き手である。

同イベントは以下の3つのセクションによって構成される。
1.元学校給食センターという、美術館やギャラリーといった美術制度の中の展示空間ではない、オルタナティブ・スペースを会場とする展覧会
2.展覧会後に発行する「もう一つの表現の場」としての書籍(様々な論考×展示の記録)
3.会期中に執筆陣と美術家の協働で数多行われる多様な形態のトークイベント

ディレクションによって位置付けられていない表現者の「この場・この現実」に対峙する緊張感が、いかなる地平に私たちを導くのか。生まれたばかりの表現と説明抜きに直に出合う、この直截なアートの現場をぜひ目撃していただきたい。

開催期間 2017/08/26(土)~2017/09/24(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~17:00
休館日 火曜日、水曜日
入場料 無料
参加アーティスト 伊藤 誠、うしお、遠藤利克、大久保あり、大野綾子、構想計画所、冨井大裕、二藤建人、blanClass、水谷一、村田峰紀 他
会場
  • 旧所沢市立第2学校給食センター
  • 埼玉県所沢市中富1862-1
詳細URL http://hikikomisen.com/