ドイツ・ベルリンを拠点に活動するストリートアーティスト、EL BOCHO（エル・ボチョ）の個展「GOLDEN TIMES」が、東京・中目黒の104GALERIE、104GALERIE-Rの2か所で開催される。

104GALERIEではおよそ2年ぶり、2度目となる本展では、最新作の大型ペインティング、ドローイング、『リトルルーシー』シリーズが展示される。今回の新作ペインティングでは、中世キリスト教絵画または日本における琳派を彷彿とさせる金箔を背景に起用し、その上から赤や黄色、緑、青などの原色カラーを用いて描かれている。近年エル・ボチョは、彫刻界の重鎮であるロルフ・ビーブルと緊密に協力しつくり上げた金色と青銅の彫刻作品を制作、発表してきた。中世から伝わる伝統的な金箔と、原色カラーのポップなキャラクターを混成した新作ペインティングの斬新なアイデアには、ビーブルとの新しい出会いも大きいと言える。見るものをハッとさせるゴールドカラーは、エル・ボチョが描く女の子の表情とロマンティックなメッセージをさらに印象付ける。

本展タイトルの「GOLDEN TIMES」は、個々の自己意識と誰もが有するであろう人生の黄金期。彼の作品に豊かに描かれた思想の爆発は、その黄金の輝きを想起させるのだ。大胆に描かれたキャンバス、または街の外壁から驚きと感動を与え人々を魅了するエル・ボチョは、常にストリートアーティストとしての自らのアイデンティティに忠実である。