1911年にアメリカの偉大な写真家エドワード・スタイケンが、おそらくファッション写真としては初めて作品を撮影して以来、ファッション写真は優れた写真家たちによってアートの域に高められていった。今日、ファッション写真は、世界中の権威ある美術館や博物館で展示され、ギャラリーやオークションハウスでは高値で取り引きされている。また、出版社からは優れた作品を集めた新刊写真集が毎年出版されている。

ここにいたる過程の中で、優れたファッション写真の写真家たちは、どのようにしてそのキャリアをつかみ、ファッション史のみならず写真史にも名を刻んでいったのだろうか。そのきっかけの多くを100年以上にわたり、コンデナスト社は主要誌である「VOGUE」を中心につくりだしてきたのだった。

本展では、ニューヨーク、パリ、ロンドンおよびミラノのコンデナスト社のアーカイブから、厳選されたオリジナルプリントと実際の雑誌を展示する。ホルスト・P・ホルスト、アーウィン・ブルーメンフェルド、ギイ・ブルダン、ヘルムート・ニュートン、ブルース・ウェーバー、ピーター・リンドバーグ、ティム・ウォーカーなど、多くの著名な写真家たちが、彼らのキャリアをスタートさせた時期に、コンデナスト社の誌面を通して発表してきた貴重な作品の数々が、世界各都市を巡回し、日本で初めてネクサス・ホールにて紹介される。

ファッション写真の歴史の中で、偉大な成長を遂げた写真家達のキャリアにおける初期の作品をご覧いただく大変貴重な機会となるだろう。また、会期終了後は「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」のプログラムとして京都に巡回する。

【巡回展】
会期：2016年4月23日（土）～5月22日（日）
時間：9:00～17:00（最終入場時間16:30）
会場：京都市美術館別館　京都府京都市 左京区岡崎最勝寺町13
※入場無料・月曜休館