ここに棲む―地域社会へのまなざし

地域に棲まうこと―これは誰もがあたりまえのように実践していることを掘り下げ、私たちの未来を考えていく展覧会である。
現代の日本は、物質的/経済的豊かさとは異なる価値観を人々が大切に考え始め、地域社会を見直す転換期を迎えている。自然との共生、脱成長型経済、高齢化の進展や家族のあり方の変容が目の前の差し迫った問題として、個人の生き方に大きな影響を与えていると言えるだろう。
建築デザインの領域においては、コミュニティとの関わりや恊働が重視され、理念や美意識を中心に据えたエリート的で排他的とも言える建築デザインとは異なる傾向が求められ始めている。アートの領域においては、地域性や個人の違いの多様性を肯定していく表現が注目され、もっとも個人的といえる記憶や身体感覚、そして境界によって隔てられたもの同士の関係をつくりあげることに大きな関心が寄せられている。
建築批評家のケネス・フランプトンは1983年に「批判的地域主義に向けて」と題された論文において、土地の歴史/文化/自然環境を空間デザインに反映させることを提唱した。それから30年が経ち、私たちはもう一度社会の変化を見つめ直し、私たちが日常生活において感じている地域との結びつきを建築デザインやアートなどを通して考えてみる時期が来ているのではないだろうか。
本展は、今ここにある問題や環境に目を向ける建築家やアーティストの実践から、私たちのこれからの棲まいを考えることを目指すものだ。
開催期間 |
2015/10/09(金)~2016/01/12(火) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 11:00~19:00(入館は18:30まで) |
休館日 | 水曜日(10/28、12/23は開館、12/24は休館)、年末年始(12/28~1/4) |
入場料 | 一般600円/学生・65歳以上・団体(10名以上)400円/高校生以下無料 |
参加アーティスト | アトリエ・ワン+福祉楽団、小林エリカ、藤本壮介、三田村光土里、ほか14組 |
会場 |
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会場電話番号 | 027-230-1144 |
会場URL | http://artsmaebashi.jp/ |
詳細URL | http://www.artsmaebashi.jp/?p=5911 |