バーネット・ニューマン 十字架の道行き

バーネット・ニューマン 十字架の道行き

20世紀を代表する画家の一人、バーネット・ニューマンは、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコらとともにアメリカ抽象表現主義の中心的存在として並び称されている。彼が真に追い求めたものは、神話を欠いた現代社会において、いかに崇高な芸術を創造していけるのかという課題だった。

8年の歳月を費やして描き上げられたニューマン後期の連作《十字架の道行き》および《存在せよ II》は、まさにその結晶と呼ぶべき傑作である。それら15枚のキャンバスに囲まれるとき、動乱の20世紀を果敢に生き抜いたニューマンから、21世紀の私たちへのメッセージがきっと聞こえてくるだろう。

このワシントン・ナショナル・ギャラリーの至宝が、2015年春、奇跡的に日本で公開されることになった。同館とMIHO MUSEUMの設計がともに世界的な建築家 I.M.ペイの手によるという繋がりから、この企画が実現の運びとなった。

本展は、1966年ニューヨークで大反響を呼んだグッゲンハイム美術館における「十字架の道行き」展から半世紀を経てのリバイバル展となる。さらに、古代の聖なる美術品を擁する MIHO MUSEUMでの展示は、優れた芸術作品のみが持ちうる時代や地域を超えた崇高な精神性が響きあい、ニューマンの傑作と対峙する千載一遇の機会となることだろう。本展は、この名作の真価を明らかにするとともに、世界のモダンアート美術展の歴史において、大きな1ページとなることが期待される。

【関連イベント】
●講演会
場所:南レクチャーホール
※当日先着100名(美術館棟受付にて10:00より整理券配布)

(2)「バーネット・ニューマンの〈十字架の道行き〉」(仮題)
日時:4月25日(土) 14:00~
講師:大島徹也(ゲスト・キュレーター、広島大学大学院 総合科学研究科 准教授(西洋美術史))

開催期間 2015/03/14(土)~2015/06/07(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~17:00(入館は閉館1時間前まで)
休館日 月曜日(ただし、5/4は開館、5/7は休館)
入場料 一般1,100円/高・大生800円/小・中生300円
参加アーティスト バーネット・ニューマン
会場
  • MIHO MUSEUM
  • 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
会場電話番号 0748-82-3411
会場URL http://miho.jp