アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち

《サウンド・オブ・サイレンス》 2006 © Alfredo Jaar 《サウンド・オブ・サイレンス》 2006 © Alfredo Jaar

東京オペラシティ アートギャラリーにて、「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち」が2026年1月21日から3月29日まで開催されます。

—以下、公式サイトの紹介文を抜粋—

1956年にチリのサンティアゴに生まれたアルフレド・ジャーは、建築と映像制作を学んだのち1982年に渡米、以後ニューヨークを拠点として国際的に活躍する作家です。1980年代にニューヨークの都市空間へ介入する作品《Rushes》(1986)や《アメリカのためのロゴ》(1987)によって注目を集め、1986年のヴェネチア・ビエンナーレ、1987年のドクメンタ両方に招待された初のラテンアメリカ出身の作家となりました。以降、現在にいたるまで、社会の不均衡や世界各地で起きる地政学的な出来事に対する繊細な視点と真摯な調査にもとづく作品で知られています。その作品は写真、映像、建築的なスケールの立体作品と多様なメディアにわたり、身体的体験をともなうインスタレーションが特徴です。

誰かを糾弾するのではなく、世界を検証する詩的なモデルをつくり出す――ジャーの制作に通底するこの態度は、戦禍や不平等といった悲劇をはじめ、日常の諸問題に直面する私たちに、静かに力強く訴えかけます。善悪は単純に決められるものではなく、ときに反転することがあること、遠く離れた国の惨事にも私たちが関わっている可能性があること。異なる価値観をもつ他者の存在を否定せず、それでも幸せになるために、一人一人がよく見て、考えることをうながします。

こうしたジャーの姿勢と作品は高く評価され、重要な賞を多数受賞しています。2018年に「美術の分野で人類の平和に貢献した作家」を顕彰するヒロシマ賞の第11回目の受賞者となり、2023年には広島市現代美術館で受賞記念展が開催されました。

本展では、広島の展覧会で依嘱された大型の作品をはじめ、1970年代の初期作品からジャーの作家活動を代表する作品、そして本展のために制作する新作が出品されます。なぜ世界の諸問題を題材とした作品を作家はつくり続けているのか。その作品を観て私たちはなにを感じ、考えるのか。作家が半生を振り返りながら構成した本展は、私たち一人一人が世界と自身、そしてアートの力と向き合う機会となるでしょう。

【関連イベント】
●Alfredo Jaar Reijiro Wada
アルフレド・ジャー、和田礼治郎
会期:2026年1月21日(水)~4月18日(土)
開廊日:木、金、土(祝日は休廊)
開廊時間:12:00~18:00
会場:SCAI PIRAMIDE

開催期間 2026/01/21(水)~2026/03/29(日)
時間 11:00~19:00(入場は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(2/23は開館)、月曜祝休日の翌火曜日(2/24)、2/8(日・全館休館日)
入場料 一般1,600円/大・高生1,000円/中学生以下および障害者手帳等をお持ちの方と付添1名は無料(同時開催「寺田コレクションハイライト 後期|収蔵品展 085 寺田コレクションより」、「project N 101 岩崎奏波」の入場料を含む)
参加アーティスト アルフレド・ジャー
会場
  • 東京オペラシティ アートギャラリー
  • ギャラリー1、2
  • 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー3F
会場URL https://www.operacity.jp/ag/
詳細URL https://www.operacity.jp/ag/exh294/