「ジェイアール名古屋タカシマヤ店が、これまでのフォーナインズショップに対して一番大きく違う点は、サングラスのラインを“フォーナインズ・フィールサン”というブランド名で、はじめて店頭に出したことです」と櫻井氏。「これまでは、既存の眼鏡フレームに色の付いたレンズを入れるかたちで、サングラスの提案をしていました。2011年の春から“フォーナインズ・フィールサン”を展開するようになり、その後にできた最初のフォーナインズショップです。そういう意味では、これまでの店舗とは少し感じが違っています」。
店舗は、紳士ファッションフロアの一角。眼鏡とは違って、視力に関係なくどんな人でもファッションアイテムとして気軽に採り入れることができるサングラスのラインが、ディスプレイの中心になることは必然だった。
「フロアを回遊しているショッピング中の人の目に留まりやすい場所に“フォーナインズ・フィールサン”を陳列する必要がありました。
眼鏡が必要ない人は、わざわざ中まで入ってきませんので、通路からすぐの場所で、なおかつ遠くからもよく見えるディスプレイを心がけました」と吉田氏。そこでデザインされたのが、天井近くまでサングラスを陳列できる光るディスプレイだった。「インパクトのあるものにすることと、高い天井の有効利用を最初に考えました。大きな面の中に商品を並べることで、眼鏡店であることが、遠くからでもひと目でわかる工夫もしています」。実は、このディスプレイの芯となっている柱は、建物の構造上必要なもの。店舗の入口近くにあるため、本来はデメリットとなる要素だった。「フロアの中で一番目立つ場所だったので、これをどう活かすのか考えてもらった結果、このような提案をいただきました」と櫻井氏。
こうした立地条件による課題のほかに、サングラス用の陳列棚である故の課題もいくつかクリアしなければならなかった。棚自体を光らせたことも、そのひとつ。
「眼鏡フレーム自体にも、もちろん明るさは必要ですが、サングラスの場合、レンズのカラーをきちんと見せるためには、後ろから光を出すほうがいい。そこで、ふつうの眼鏡を置く棚とは違う、棚自体が光るようなものを、ということで吉田さんにお願いしました」。
そこで、デュポン™コーリアン®の中でも透光性の高いグラーサ*ソリッドホワイトを棚板採用した、内部から発光する棚が提案された。
「サングラスに光をあてる方法としては、ちょうどよい光り具合でした。逆光で光が強すぎると、レンズの色はよくわかるけれど、フレームの素材感がわからないということもありますが、フレームの素材感までうまく見えていると思います」と吉田氏。
ジェイアール名古屋タカシマヤ店で仕事をする販売スタッフからも、「フォーナインズというブランド自体を知らないお客様も、この棚があることで足を止めてくださり、店内に足を踏み入れていただくきっかけになっています。また、これだけ大きな棚が光っていると、実際以上に店舗が広く感じるという効果も感じています」といった声が寄せられているそうだ。
1965年、米国デュポン社の研究・開発によって生まれたデュポン™ コーリアン®は、それまで木や金属、タイル、天然石などに限られていた、建築・インテリア分野の新しい素材として世界中で大きな反響を集めました。それから約40年、今では全世界130カ国の人々に愛され、なくてはならない素材として高い信頼をいただいています。
http://www.dupont-corian.net/
“CORIAN”、「コーリアン」は、米国デュポン社の登録商標です。