いまや、タイポグラフィの知識を必要としているのはグラフィックデザイナーだけではない。例えば企画書・ニュースリリース・案内状など、どのフォントをどう使うかでイメージは大きく異なってくる。しかし、従来のタイポグラフィ関連の書籍を専門的すぎると感じている人は少なくないだろう。そんな人におすすめしたい一冊が、先日創刊された「TYPOGRAPHY」だ。

年二回刊行予定の「TYPOGRAPHY」は、国内外のタイポグラフィの知識や情報をテンポよく伝えてくれる。専門的な内容でありながら堅苦しさを感じさせないデザインで、読みやすい。またwebフォントやフォント関連アプリの情報など、タイムリーな話題も盛り込まれている。

創刊号の特集は「フォントをつくろう！」。書体デザインの第一人者である鳥海修、小林章氏が和文欧文の作り方を解説。個人でもできるフォントの作り方、売り方、探し方、買い方までが網羅されている。

また、2010年11月から隔月で開催されているタイポグラフィのセミナー「TypeTalks」のレポートも興味深い。現在までに開催された第9回までの様子を、図版を交えながら紹介している。

巻末には、モリサワパスポートほか人気フォントが当たる読者プレゼントも用意されている。タイポグラフィの魅力が一冊にぎゅっと詰まった、今後が楽しみなデザインジャーナルだ。

【目次より】
巻頭記事. 国内外の話題のタイポグラフィ紹介
東京TDC賞グランプリComedyCarpetほか
特集記事. フォントをつくろう！
和文、欧文書体の作り方、フォント化の仕方解説
連載記事. 小林章、ヤマダコウスケ氏による連載
読者プレゼント. 人気フォントが当たる読プレ