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12カ月のパリ
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第15回 (3)
Masayo Ave in France ── 前編




筆者 : Masayo AVEは、自らのデザイン活動の傍ら、最近ではローマのLa Sapienza(ラ・サピエンツァ)大学などワークショップへの招聘教授として招待されています。教育の重要性や、若い世代を育成することの意味については、どうお考えでしょうか? そして、こうした行為は、デザイナー自身に、どのようにフィードバックされると思われますか?

アイヒェン : 教育は、未来の発展とよりよい商品のために欠かせない価値であるといえます。
私は、デザイン学校の教師は、根っから好奇心旺盛で、あらゆる分野に興味を持ち、実際の工業や市場の状況を把握しながら、なおかつ、これらの分野とのコミュニケーションに敏感であるべきだと思います。
残念なことに多くのデザイン学校の教師は、理論、哲学、歴史からのデザイン教育には長けていますが、現状の市場やグローバリズム、新テクノロジー、広い意味でのサイエンスなどについて無知です。
デザイン業界は変革期を迎えています。従来のような企業(クライアント)とデザイナーの関係や、今まで当たり前だと思われていたような双方のコミュニケーションは、すでに無くなりつつあります。
「デザイン産業」をめぐる買収合戦により、オーナーが絶えず交代しているため、企業オーナーの多くは、企業体制のアイデンティティーを確立させる意識が欠けています。 この“誠実さの欠乏”を補うために、デザイナーがプロダクトの寿命を伸ばして価値を与える必要があり、その責任は拡大しています。

筆者 : 一言でMasayo AVEを表現する言葉は?

アイヒェン : 一言であれば、「好奇心」です。デザインに携わる人間の日常のエネルギー源になっているのは、他でもない、尽きることのない好奇心といえるでしょう。
そして、Masayoの独立心は、今後の仕事にますます完璧度を与えていくことでしょう。

 ※2003年11月、メールにてインタビュー


── 以下、次週の「後編」に続きます ──


※関連コーナー → JDN /Gallery /阿部雅世





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【 8 】 デスクに置き、壁にかけ、手に持つことが出来る鏡 All round(1997)
現在でも販売され続けている。

写真は一部を除き、全て ©Masayo Ave Creation


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