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12カ月のパリ
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 12カ月のパリ
 


第11回 (3)
LES ECOLES DU DESIGN (デザイン学校)



ECOLE CAMONDO (エコール・カモンド) の場合

国立装飾美術館の管轄でもあるインテリアとプロダクト・デザイン私立学校は、5年間の専門教育である。最初の3年間は、基礎知識とプロジェクトへの取り組み方を身に付け、残りの2年間でプロジェクトの応用を学ぶ。最後の1年間で、インテリアとプロダクトの必須課題と、生徒各個人が選ぶ自由課題の計3つを提案する。今年の共通課題は、インテリアが「 CAMONDO 校の改装」、プロダクトではガラスコップの ARC International 社とのコラボレートで、既存商品 Luminarc の改善である。
VIAでは、4年生たちのプロダクトデザインの課題の作品がショーウィンドーに展示されていた。出版会社FOLIOの創立記念として、ポケット本を数札購入すると、照明の付録が付いているというユーモラスな課題である。今年のパリ市クリエーター賞を受賞し、4月のサローネでEDRA社から製品化した家具で益々注目を浴びている仏デザイナー Inga SEMPE (インガ・ソンペ)が指導した。


Aurélia RABINEAU 作品


Jennifer LEVY 作品

REIMS ESAD (ランス市美術デザイン高等学校) の場合

ここ数年、フランスの若手デザイナーを輩出して、一躍有名校に成長しているランス市美術デザイン高等学校は、国が認定する2種類の資格を提供する。3年間で取得する“造形美術”と5年間で取得する“造形表現”である。他校との異色は、「フードデザイン」をカリキュラムに取り入れていることである。又、企業とのパートナーシップを組んだプロジェクトを進めることで、現実的なニーズに応える教育にも力を入れている。そうした成果もあり、フランス工業の高級ブランドを取りまとめているコルベール委員会が主催する、学生を対象としてデザインコンペでの優勝確率も高い。


ヘッドフォンでリズムを楽しむことができる

リズムを奏でる耐熱鍋 Cook on the beat Clement DAQUIN作品


今頃、学生たちは、来期の準備に取り組む前に羽を伸ばしていることであろう。9月には、メゾン&オブジェのインテリア見本市も開催される。デザイン界を新しい背景に塗り替えていく才能が、一人でも多く育ち、変革をおこすパワーを存分に発揮してほしい。何かに頼ることが困難な時代だからこそ、尚更、変化に富んだ時代形成が必要なのではないだろうか。


温熱石 ch&oclick; Benjamin FAURE 作品


タイル素材で仕上げた壁面植物 Fabien MARCQUE作品

※ 表記されていない写真以外全て
©URATA Kaoru


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