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12カ月のパリ
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 12カ月のパリ
 


第5回 (2)
SALON DU MEUBLE 2003
(家具見本市)




MATALI CRASSET / DOMEAU & PERES
マタリー・クラセと、ドモ&ペレス ───


MATALI CRASSET ポートレート

1990年に創立された、デザイナーと生産する側のコラボレーションを奨励する NOMBRE D'OR賞。
ある日、田舎から友人ジムがパリにやってくることになり、マタリーは自宅に迎え入れる手段をあれこれと考えた。パリでは、皆がブルジョワ式のシャンデリアに暖炉のあるアパルトマンに住んでいる訳ではない。彼女は、限られた空間を如何に有効利用して、そのための家具はないかと頭をひねった。そんな折、偶然にも家具エディターでもあるドモ氏&ペレス氏に出会い、マタリーのプロジェクトに一目惚れした2人は、早速協力することになる。
"Quand Jim monte à Paris"は、文字通り「ジムがパリにやってくる」である。プロジェクト名及び商品名が、そのまま採用された。最初のプロトタイプは、PVCで包まれたダンボールを試みたが、寝心地の悪さが欠点となる。次に木を利用したが、重すぎて移動が簡単にできない。結局、軟質構造で商品化されることになる。果たして、ジムがパリにやってくるまでに、完成したのだろうか。そして、寝心地と生活感のほうはその後どのような展開をみたのか、気になるところである。
毎回、クリエーティブな作業に楽しみをもたらすマタリー旋風に巻き込まれたドモ&ペレスは、その後も椅子やソファーなど7点を商品化した。 " TEO DE 2 A 3 "は、スツールであり、広げるとお昼寝マットにもなる。" ORITAPI "は、折り紙とタピストリーを組み合わせた2Dと3Dのゲームのようだ。
ちなみに、ドモ&ペレスは、ロンドン、ニューヨーク、パリ、メルボルンと世界各国20店舗を有する。最近ではブランド DIOR の特注チェアや、ユネスコ寮の改装工事にも関与した。フランス人のエディター&デザイナーというデュエットも感慨深いものである。将来の夢は、デザイン界の不朽の名作を世に残すことだそう。人生の夢が体感できる魔法のベッドをデザインするデザイナーを募集中かもしれない。


Teo de 2 à 3・1998

2003年 家具見本市ブース・筒状のプロダクトがQuand Jim monte à Paris ・手前が広げた状態・奥のコーンが、Oritapi © kaoru URATA


※画像は明記のないもの以外、SALON DU MEUBLE プレス提供


Nextomechair・1999


Permis de construire・2000


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