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第10回
今後の交通事情?

 update 2002.11.20
レポート : 佐藤 充 / 建築デザイナー  



今回のレポートをお読みいただければ、今後のミラノの交通事情が分かるかも知れません。これはミラノ市、Fiat Alfa Romeo Lancia 、Agenzia milanese mobilita anbiente、Design innovation と Sidac によるコラボレーションで、ミラノの mobility を想定したコンセプトデザインです。

このコラボレーションの正確な成り立ちは分かりませんが、ミラノには Alfa Romeo の本社があり、またイタリアには多くの自動車メーカー (今では Alfa Romeo もLancia も Fiat グループですが・・・) が存在しています。さらにイタリアでは、2001年12月まで有沿ハイオクが販売されていて、それに対応する旧式の自動車もまだ数多く存在しています。そして、都市特有の課題である、車と環境、車と人の問題も、ミラノは以前から持っていました。更にここミラノにはデザイン学校が存在しており、問題と場所、事象と人が揃ったため、この企画が行われたのだと思います。

展示が行われていた場所は、ミラノ中心の Duomo と San Babila の間で、もっとも人通りが多いと思われる歩行者天国に展示されました。


















このコンセプトデザインは、学生を中心としたチームによりデザインされたもので、より自由で柔軟な発想がなされています。こういったテーマにおいて陥りがちな、美しい形の車のデザイン、ということではなく、コンセプト通り都市と人の交通手段が考えられていました。このコンセプトデザインは5つの時期が想定されており、各時代において都市機能の中での人と移動手段が組み込まれ、段階的にスムーズに、新たな都市が形成されるように計画されています。

まず、2005年の計画では、次の4つのキーワードが使われています。質・必要性・選択・誕生。この計画では、ミラノにおける現在の公共移動手段、Taxi、Tram、Bus の他に、新たな公共の移動手段を取り入れ、それらの共存を計るというものです。ある統計によると、ヨーロッパの都市部において、車の座席使用率は1.2席しか使われていないそうです。このことからも分かるように、多くの人が無駄に多くの車を使用し、無駄な燃料、必要のない公害を巻きながら、車を使用しています。ここで提案されている新たな交通手段とは、同じような目的地の人同士が使う乗り合いバス的なもので、Aさんの家から発進したビークルが、各家から連絡を受けて、そこの人を拾って目的地に行く、というものです。









 
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