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3.5次元のMILANO
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第8回
( 3 )

dadriade mostre (ダ・ドゥリアデ モストラ)



その先の左側に、今回の主役といえる空間があります。ここは“ICI ZEN”の空間です。





ここに置いてある棚は水平調のデザインで、置かれている食器類も日本的な要素を取り入れたデザインになっています。ここ最近のイタリアの流行として、日本的デザインが好まれています。

そして、この同じ空間の壁際には Samsonite の鞄も置かれています。この鞄は Starck のデザインです。





その奥に行くと"MIAMIAM"の空間があります。
ここの部屋は全体的に光量を押さえた照明になっており、そこに均等な間隔でテーブルが置かれて、その上にテーブルウェアーが置いてあります。









今回の全体デザインを考えると、全体的にシンプルかつ落ち着いた感じでまとめられているといえます。しかし、この「日本的デザイン」と呼ばれる物は、もうすでに2〜3年前から出てきている物で、私個人としては別に新しくは思えませんでした。また、この流行りの「日本的デザイン」というものも、日本人の目から見ると、“これはないんじゃないの?”とか“これが禅?”というようなものとも遭遇します。しかし、これは西洋人の持つ感覚が、視覚的にとらえた日本のエッセンスであり、別に良いとか悪いとかは、私個人としては思いません。その昔に北斎などが西洋画壇に及ぼした影響などを考えると、この「日本的デザイン」もこの後のデザインに何らかの影響を及ぼすかも知れない、とも思っています。この西洋人のとらえたエッセンスを、今度は我々日本人がどのように利用していくかも見物です。例えば、日本にも名が知られた Starck のような人物が作った「日本的デザイン」は、きっと日本の社会でも洗練されたデザインとして流通することでしょう。また、日本のデザイナーが、これらの逆エッセンスをどう料理して行くかも楽しみです。


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