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女子美術大学


価値観の知覚

梅津緑 / ファッション造形学科

人が知覚する衣服やジュエリーの価値感覚(以後、価値感とする)とは、身に付けた時や、着けることを想像することで起こる心的な変化であり、ある人にとっては価値無いモノも別の人にとっては価値あるモノとなる。言い換えるならば、ジュエリーとは、その人の意識によって変容し、ジュエリーをいかに意識するかにより価値が生まれ、又、消える。 価値感とは何か? 私は、人が本来持っている価値感とは、高価な衣服やジュエリーなどの表層で意識し生まれる知覚ではなく、私たちが無意識に捉えている意味や人の行為に秘められているのではないかと考えた。 例えて言うならば、日常で無意識化し、繰り返す行為=「洗濯物を干す」の行為に見て取れると言うことである。 人の価値感とは、人が身につけている衣服やジュエリーに表出されているのではなく、無意識化した日常の行為にこそ本当の自分があり、その人の価値感が表出されるのである。

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