ジャパンデザインネットのトップページ
レポート
2005 ミラノサローネ特集
 ジャパンデザインネット
 レポート
 2005 ミラノサローネ特集
 

柳原照弘(isolation unit) : Milano Slone 2005 Report !
Report TOP   prev 1 2 3

 
ネクストマルニの展示で発表していたAZUMIによる小椅子
写真左 : ネクストマルニの展示で発表していたAZUMIによる小椅子。詳細は本文へ ↓



今回、いくつかの会場で見た作品の中からベストオブザファニチャーを挙げるなら、ネクストマルニの展示で発表していたAZUMIによる椅子だろう。
ネクストマルニとは、広島県のマルニ木工の企業イメージの刷新を図ったプロジェクトで黒川雅之プロデュースのもと、12人のデザイナーに日本文化へのメッセージとしての小椅子のデザインを依頼したものだ。
完成度の高い作品の中に置かれたAZUMIの椅子はその存在感だけでなく、5軸NCとフィンガージョイントによって成形されたフォルムは座ってみたくなる暖かさも持っている。そしてこの椅子の存在感の理由は単にデザインの美しさだけでは片付けれないものがあった。


AZUMIによる小椅子
AZUMIによる小椅子
 



後で安積朋子さんにお聞きしたのだがやはりデザインを始める前に工場を見学し、マルニの切削加工技術が高いことを知ったうえでデザインに取りかかったとの事だ。
この作品は単にデザイナーの鋭い感性に技術者が応えただけでなく、デザインは勿論、技術も伝える事が再生の最良の手段であるという、AZUMIのデザインプロセスが,一つの挑戦する企業に素晴らしい回答を贈ったのである。
さてネクストマルニ全体の評価はどうだろう。通常日本の美意識という語りかけは、ややもすると寿司芸者のようにイージーゴーイングになりかねない展開なのだが、黒川雅之の戦略はすれすれでそれをかわし、このミラノの地で祝福された好例ではないだろうか。


AZUMIによる小椅子
AZUMIによる小椅子
 


AZUMIによる小椅子
AZUMIによる小椅子
 



最後にサローネとは関係ないが、ミラノに来たら是非行ってみたい場所、コモ。
ミラノから1時間程で行く事が出来るこの地は早くから避暑地として利用され、イタリア建築史における重要人物ジュゼッペ・テラーニの作品が数多く残ってる。イタリア旅行の最終地として、サローネで疲れた体を癒すのも悪く無い。


避暑地として知られるコモの街
避暑地として知られるコモの街
 


テラーニによるポスタホテル
テラーニによるポスタホテル
 



 


テラーニによるノヴォコムン集合住宅。イタリア合理主義はテラーニ23才のこの時から始まる
テラーニによるノヴォコムン集合住宅。イタリア合理主義はテラーニ23才のこの時から始まる
 


テラーニ最後の建築、ジュリアーニ・フリジェーリオ集合住宅
テラーニ最後の建築、ジュリアーニ・フリジェーリオ集合住宅
 
 



 


コモのファシスト党地方本部として建てられたテラーニの代表作、カサ・デル・ファッショ
コモのファシスト党地方本部として建てられたテラーニの代表作、カサ・デル・ファッショ
 


コモのファシスト党地方本部として建てられたテラーニの代表作、カサ・デル・ファッショ
コモのファシスト党地方本部として建てられたテラーニの代表作、カサ・デル・ファッショ
 



 


テラーニによるサンテリア幼稚園
テラーニによるサンテリア幼稚園
 





Report TOP   prev 1 2 3



JDNとは広告掲載について求人広告掲載お問合せ個人情報保護基本方針サイト利用規約サイトマップ
デザインのお仕事コンテスト情報 登竜門展覧会情報

Copyright(c)1997 JDN
このwebサイトの全ての内容について、一切の転載・改変を禁じます。