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2005 ミラノサローネ特集
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猪原昌朗 : Milano Slone 2005 Report !(4)
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フィエラ内のサテライトパビリオン
レポート第4弾は猪原氏がピックアップした3カ所のエキシビジョンをご紹介。
上記写真は宙を舞うRipple Chairたち。詳細は本文で。


猪原 昌朗
Inohara Masaaki


猪原昌朗

デザイナー 1978年大分県生まれ。武蔵野美術大学造形学部建築学科、Nuova Accademia di Belle Arti プロダクトデザイン学科インテリア専攻を経て2004年ミラノを拠点としてUOVOを設立。イタリアと日本をフィールドに、インテリア、グラフィック、Webなどの分野で活動中。



仕事の合間をぬってという短い時間の中ではありますが、 見本市会場外で私が観たエキシビジョンの中から3カ所を取り上げました。




「da driade」

サローネ時以外でも、ことあるごとに魅力的なエキシビジョンを見せつけてくれるda driade。
今年のミラノサローネはというと、流石に華やかさと作品の質の高さは超一流。しかし、クリスマス期間等に非常にコンセプティブで興味深いエキシビジョンを見せてくれていたこともあり、その期待以上ではなかった。


driade入口。人の出入りが途切れません。
driade
driade入口。人の出入りが途切れません。


da driadeの展示会場風景。
driade
展示会場風景。
 



新作の発表という場だけにそれも致し方ないこと。da driadeともなると、その発表される作品の点数も他の群を抜いているのだ。そのため、20部屋はあろうかという広い店舗の一部屋一部屋に異なる作品が置かれ、異なる演出が施されていた。リヴィング、ダイニング、オフィス、照明のみの空間、キッチン用品だけの空間…。ミニサローネとも呼びたくなるようなバラエティの豊富さは圧巻。


da driadeの展示会場風景。
driade
展示会場風景。
 


da driadeの展示会場風景。
driade
展示会場風景。
 






da driadeの展示会場風景。
driade
展示会場風景。
 


da driadeの展示会場風景。
driade
展示会場風景。
 



「monacca」

ギャラリーArteGiapponeでは、島村卓美氏率いるQUAZと、ミラノでデザインを学ぶ学生達による共同展覧会が催されていた。地上階部分で展示されていたのが島村氏デザインのmonaccaシリーズである。
ヤナセスギの間伐材を利用し、型押し成型された板材を使用したこの作品群。「もし日本が依然として鎖国を続けていて、プラスチックが日本に無かったら…。」という島村氏のロマンあふれる言葉どおりに、椅子、バック、電卓、照明等、様々なものが展示されていた。


プラスチックパーツで構成されていたVitraの会場
monacca
monaccaシリーズの鞄。
しわがあった方が木らしくて良いと言う人も少なくないとか。皆さんはどちらがお好みでしょう?



ECOASU社によるこの成型技術も年々進化し、写真にある、電卓や鞄の一部に見えるしわ部分も、最近はほとんど消すことに成功しており、そのできは、木目を印刷したプラスチックに間違われるほどである。
しかし当然、本物のスギを使用しているこの製品達は、同じ形でも、木目によってそれぞれが異なった表情を持っており、同じ製品は二つと無いのが大きな魅力である。
間伐材をプラスチックの代替素材にしようという、自然にも優しいこの取り組み。島村氏による愛らしいデザインに乗って、今後確実に、更なる広がりを見せてくれるであろう。早くも新作が楽しみである。


monaccaシリーズの椅子。
monacca
monaccaシリーズの椅子。
 


monaccaシリーズのデイバッグ。
monacca
monaccaシリーズのデイバッグ。
 






monaccaシリーズの電卓。
monacca
monaccaシリーズの電卓。
 


ミラノ在住の建築家、大谷氏
「パソコンの筐体や周辺機器等にもチャレンジしていきたい。」と語る島村氏。



「Ripple Chair」

MorosoのShowRoomで行なわれたRonAradデザインのRippleChairの展示。
RonAradの代表作、TomVacの進化系とも見受けられるこのRippleChair。TomVacの平たいドーナツ状の座面が、波打つ8の字型に進化。また、スチールの足部分もより有機的な曲線を描いている。
特に椅子というジャンルにおいては、似たような手法を使うと、以前のものの方がよかった…とか、どこかで見たような…なんてことも往々としてあるのだが、このRippleChairはそんなことをみじんとも感じさせない、似て非なる素晴らしい会心作だ。


Ripple Chair単体。
Ripple Chair
Ripple Chair単体。
 



展示空間も非常に美しく、ピアノ線で吊るされた大量のRippleChairはまるで、宙を舞う蝶の群れの様。
(ページトップの写真参照)


宙を舞うRipple Chairたち。
Ripple Chair
宙を舞うRipple Chairたち。
 


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