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MOUNTAIN COLLECTOR

山の景色を集めてつくる

山で見た景色をハンカチに仕立ててゆく「MOUNTAIN COLLECTOR」は、自身の登山の記録を残すために始めたプロジェクトです。アウトドアメーカーへの入社がきっかけで山に登り始め、同期に連れて行ってもらった燕岳(つばくろだけ)がはじめての本格的な登山でした。最初の頃は登るのに精一杯だったのですが、何回か行っているうちに山での過ごし方がわかり、だんだんはまっていきました。景色を楽しむ余裕が出てきたころ、父が使っていたフィルムカメラで写真を撮るようになったんです。

しばらくはフィルムをデータにしていただけなのですが、山の景色を手に取れる「モノ」にしたいという気持ちが強くなり、学生時代から布を扱ってきたことや、前職で洋服のデザインもしていたので、自然と布に落とし込むことに行きつきました。ハンカチを選んだのは、なるべくシンプルなものにしたかったからです。

広げた時に1枚の絵になるようなイメージで風景を切り取っていて、被写体は山の全体像はもちろん、テントなどの人工物や人を入れて撮ることもあるし、植物や岩を模様として捉えることも多いです。テントの配置ひとつにしても次の日には変わっていたり、雪の積もり具合もだんだん変化していく。同じ景色は二度と見られないので、その瞬間を切り取るような気持ちで写真を撮っていますね。

ハンカチは女性が持つアイテムというイメージがありますが、男女問わず使ってほしいですね。ハンカチをポケットに入れている男性は素敵だし、それがきれいな高山植物の柄だったらなおさら。逆に雄々しい山の柄を女性が持っているのもいい。山の景色に”メンズ”や”レディース”の区別はないので、好きな柄を選んでほしいです。

■夏の過ごし方・思い出

最近山のことしか考えてなくて、この夏も山に行きたいという気持ちしかないです…(笑)。夏は登れる山の選択肢が増えますし、下山後のソフトクリームが格別美味しいので好きですね。

行きたい山が年々ハードになっていくのですが、今年は剱岳に登る早月尾根というルートと、甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根というルートに挑戦してみたいですね。登っている時は毎回辛いんですけど、辛い記憶って下りてくるとなぜか忘れてしまうんですよね。それで懲りずにまた登りたくなる。それも山の魅力のひとつだと思います。

鈴木優香

1986年千葉県生まれ。2009年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2011年同大学大学院美術研究科デザイン専攻修了。2011年から2015年まで株式会社モンベルにて商品企画・デザインを手がける。2016年「MOUNTAIN COLLECTOR」プロジェクトをスタート。現在、山と布を軸とするデザイナーとして活動中。

https://www.mountaincollector.com/

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