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スイスデザイン展

スイスデザイン展

世界中で愛されるデザインの国スイスの全貌を紹介する日本初の試み

2015/02/04

JDN編集部

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4:マックス・ビルとモダンデザインの哲学

バウハウスに学び、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、建築、絵画、彫刻、理論、教育など多彩に活動したマックス・ビル(1908-94)。スイスデザインのみならず、モダンデザイン全般に大きな足跡を残した巨匠だ。グラフィックデザイン、建築、家具、時計などとともに、機能性と美、デザインの社会的責任などをめぐる哲学についても明らかにする。

マックス・ビル 「ウルム・スツール」 1989(オリジナル制作1954)、武蔵野美術大学 美術館・図書館蔵
マックス・ビル 「ウルム・スツール」 1989(オリジナル制作1954)、武蔵野美術大学 美術館・図書館蔵
マックス・ビル「キッチン時計」、「交差枠の椅子」、「三本足の椅子」ほか
マックス・ビル「キッチン時計」、「交差枠の椅子」、「三本足の椅子」ほか

5:スイス・タイポグラフィーとグラフィックデザインの黄金時代

20世紀中葉はスイスのグラフィックデザインの黄金時代。バウハウスや抽象芸術の影響下に成立した「スイスタイポグラフィー」は、明快な書体と厳格な構成によって世界のグラフィックデザインを刷新し、今日にいたるまで大きな影響を与えている。黄金時代を担った作家たちを一堂に紹介。

ハンス・ノイブルク 「『チューリヒの作家たち展』ポスター」1965、宇都宮美術館蔵
ハンス・ノイブルク 「『チューリヒの作家たち展』ポスター」1965、宇都宮美術館蔵
スイス・タイポグラフィーとグラフィックデザインの黄金時代

6:スイスデザインの現在

近年のスイスデザインアワード受賞者から、今日的な課題に取り組みデザインの可能性をきりひらく、アトリエ・オイをはじめとする現代のデザイナー19組の仕事を紹介。あわせて、スイスデザインの歴史に刻まれたシンプルで機能的なモダンデザインの定番作品も紹介し、スイスデザインの歩みと現在を探る。

アトリエ・オイ 「oiphorique」 照明器具、2011
アトリエ・オイ 「oiphorique」 照明器具、2011
動く照明「oiphorique」は、車のワイパーの仕組みで動く
動く照明「oiphorique」は、車のワイパーの仕組みで動く
イェルク・ボナー 「Wogg 42」 2007
イェルク・ボナー 「Wogg 42」 2007
カルロ・クロパス 「Palutta」2012-2014
カルロ・クロパス 「Palutta」2012-2014
左の椅子はビッグゲームの「CASTOR CHAIR」、奥の棚や机はコリン・シェーリーによる「con.temporary furniture」シリーズ
左の椅子はビッグゲームの「CASTOR CHAIR」、奥の棚や机はコリン・シェーリーによる「con.temporary furniture」シリーズ
革製の動物作品はエイドリアン・ロペロの「Clickazoo」、香水瓶はアトリエ・オイ「Le Gemme」
革製の動物作品はエイドリアン・ロペロの「Clickazoo」、香水瓶はアトリエ・オイ「Le Gemme」
アルフレッド・ハベリのカトラリー「Kids' Stuff」
アルフレッド・ハベリのカトラリー「Kids' Stuff」
イエルク・ボナーの椅子「OYSTER」ほか
イエルク・ボナーの椅子「OYSTER」ほか
アトリエ・オイの「Oasis Chair」、そのスタディとプロトタイプも (1)
アトリエ・オイの「Oasis Chair」、そのスタディとプロトタイプも
アトリエ・オイの「Oasis Chair」、そのスタディとプロトタイプも (2)
ハンス・コレー《ランディ・チェア》 オリジナルデザイン1938
ハンス・コレー《ランディ・チェア》
オリジナルデザイン1938
ハンス・アイヒェンベルガ―「ディーティッカサッファ」やハンス・ベルマン「ベルマン ワンポイントチェア」ほか
ハンス・アイヒェンベルガ―「ディーティッカサッファ」やハンス・ベルマン「ベルマン ワンポイントチェア」ほか
ウィルヘルム・キーンツレの「サボテン・ジョウロ」と「道具箱」
ウィルヘルム・キーンツレの「サボテン・ジョウロ」と「道具箱」
機能を詰め込んだ「ジャイアント ナイフ」はウェンガー(現ビクトリノックス)、マッティ・ウォーカーの扇風機「Charly」ほか
機能を詰め込んだ「ジャイアント ナイフ」はウェンガー(現ビクトリノックス)、マッティ・ウォーカーの扇風機「Charly」ほか
会場構成を手掛けたアトリエ・オイのPatrick Reymond(パトリック・レイモンド)氏

7:ル・コルビュジエとスイスデザイン

近代建築の巨匠ル・コルビュジエ。活動の根底には、素材や伝統、そして自然に対する細やかな感性、そして合理性、機能性、普遍性に対するあくなき信頼といった、いわばスイス的な特性が脈打っている。ル・コルビュジエにみられるスイス的な特質を再考し、さらにル・コルビュジエを通してスイスデザインを考える。

ル・コルビュジエ 「ル・コルビュジエ・センター」1967竣工 ©FLC
ル・コルビュジエ 「ル・コルビュジエ・センター」1967竣工©FLC
ル・コルビュジエ 「カップ・マルタンの休暇小屋」1952竣工©FLC
ル・コルビュジエ 「カップ・マルタンの休暇小屋」1952竣工©FLC
ル・コルビュジエのスケッチや立面図、室内外の写真(C)FLC (1)
ル・コルビュジエのスケッチや立面図、室内外の写真©FLC
ル・コルビュジエのスケッチや立面図、室内外の写真(C)FLC (2)
ル・コルビュジエのスケッチや立面図、室内外の写真(C)FLC (3)
「シェーズ・ロング(CL4)」と「スリング・チェア(LC1)」
「シェーズ・ロング(CL4)」と「スリング・チェア(LC1)」

●取材協力
東京オペラシティアートギャラリー
https://www.operacity.jp/ag/
日本・スイス国交樹立150周年記念 特設ウェブサイト
http://swiss150.jp
日本・スイス国交樹立150周年記念