Moeco Yamazaki solo Exhibition「むすう」

沖縄のPALI GALLERYにて山﨑萌子の個展「むすう」を11月20日まで開催しています。山﨑は、PALI GALLERYが新たに設立したアーティスト・イン・レジデンス・プログラム、PALI GALLERY AIRの第1回アーティストになります。
与那国島と東京に活動拠点を持ち、これまで写真表現に重きを置いてきた山﨑は、近年、写真を映す紙の制作にも精力的に取り組んでいます。今回のPALI GALLERY AIRでも写真撮影と紙漉きの両技法を行き来しながら滞在制作をおこないました。
タイトル「むすう」は宮古⻄原の方言で結ぶを意味します。結ぶは産霊(むすひ)を語源とし、神道では万物を産み出す霊妙な力とされてきました。撚(よ)る、捻(ひね)るなどの動作から生まれる紐や綱を、人々は神秘な存在として崇めることで神の加護を受けたと言います。
山﨑は宮古島滞在中、旧盆に豊穣や雨乞いを祈る祭りとしておこなわれる大綱引きを体験します。キャーン(和名:シイノキカズラ)を採取し、東里と西里に分かれて編んだ2本の大綱の先端を結び、東西に分かれて引き合います。勝負が終われば先端部を切り落とし東⻄の御嶽(うたき)に供えます。また、宮古上布を織る島の女性たちと畑や海で時間をともにし、苧麻(ちょま)を撚る苧績(おう)みや藍建(あいだて)を学びながら、繊維を藍に染め縄をないで紙を漉きました。
これらの体験から本展のタイトル「むすう」という言葉が浮かび上がりました。「二方が結合して生命を産み出す」すべてのものづくりの根源と言える「むすう」。その身体的行為を通して、人やもの、島をつなぎ合わせる作業を、山﨑はここパリ(宮古方言で畑の意)で実践しているのではないでしょうか。
本展では宮古島での作品のほかに、彼女が拠点とする与那国島で制作された平面・立体作品も展示いたします。与那国島に生息する野生馬の糞や島の植物を用いて制作された紙に、山﨑の切り取る馬の姿が映し出されます。
《本文は公式サイト紹介文より抜粋/一部編集》
開催期間 |
2022/10/01(土)~2022/11/20(日) ※イベント会期は終了しました
|
---|---|
時間 | 12:00~19:00 |
休館日 | 月曜日 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 山崎萌子 |
会場 |
|
会場URL | https://www.paligallery.com |
詳細URL | https://www.paligallery.com/gallery |