
子どもたちが着ている服は、その時代、その社会の子どもをめぐる意識や価値観をリアルに反映している。そこから、子どもの健やかな成長を願う親の思いはもちろんのこと、その社会で共有されている子ども観、さらには性差についての意識をも読み取ることができるだろう。
子どもは、ヨーロッパにおいて、長い間「不完全な、小さい大人」として扱われてきた。大人と区別される「子ども」という概念は中世から見受けられるが、18世紀半ばになると子どもに特別な関心が向けられるようになる。長い間成人の服のミニチュアのように作られてきた子どもの服は、この時期からその身体的心理的発達に配慮した固有のものとしてデザインされはじめ、やがて19世紀後半には独自のスタイルを生み出した。
本展では、18世紀後期のヨーロッパの子ども服の誕生とその後の変遷をみていく。併せて、明治以降の日本の子ども服を基軸に、絵画、版画、写真等子どもをめぐる多彩な表現をたどることにより、時代ごとに変化する子ども観のあり様をあらためて考えていただく機会となるだろう。
【関連イベント】
●講演会「ランヴァンの子ども服 ─ 母から娘へ」
日時:5月7日(土) 14:00~15:30(13:30開場)
講師:朝倉三枝(神戸大学国際文化学研究科准教授)
会場:4Fセミナー室
定員:100名(先着順)
※参加無料、要申込
●ワークショップ「ファッション・プレートで着せかえを楽しもう!」
日時:5月14日(土)、21日(土) 14:00~17:00(所要時間約20分)
会場:展示室入口(随時自由参加)
※申込不要、要入館料
●ギャラリートーク
日時:4月29日(金・祝)、5月22日(日) 14:00~(約30分)
解説:神戸ファッション美術館学芸員
※申込不要、要入館料
開催期間 |
2016/04/23(土)~2016/06/05(日) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~18:00(入館は閉館30分前まで) |
休館日 | 月曜日、4/12~4/22 |
入場料 | 一般500円/小中高・65歳以上250円(特別展示・ベーシック展示あわせて) |
会場 |
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会場電話番号 | 078-858-0050 |
会場URL | http://www.fashionmuseum.or.jp/ |
詳細URL | http://www.fashionmuseum.or.jp/museum/special/fashionforchildren |