日本にまだ「デザイン」という概念がなかった時代から、原野に道を拓くかのごとく活躍を続けた亀倉雄策。東京オリンピックやグッドデザインマーク、NTTのシンボルマークなど数々の名作を生んだのはもちろん、日宣美（日本宣伝美術会）や日本デザインセンターの設立、グッドデザイン運動、日本グラフィックデザイナー協会の設立など、デザイン振興のための様々な活動を通してデザインの確立と普及に努めた、日本のグラフィックデザイン史の中でもっとも重要な人物のひとりである。

本展は生誕100年を記念して、デザイナー亀倉雄策を新たな角度から紹介する。世界を代表する作家たちとの交流から、晩年のライフワークであったデザイン誌「クリエイション」編集にいたるまでを、作品、写真、手紙など、初公開となる資料とともに展示。デビュー作、代表作も厳選して紹介。

世界の巨星たちとの親交の中で、亀倉がなにを感じ、なにを遺したのか──デザイナーという仕事を愛し、時代を生きぬいた亀倉雄策の素顔に触れる貴重な機会になればと思う。

【関連イベント】
●第264回クリエイティブサロン
日時：4月18日（土）　14:00～15:00
出演：永井一正
聞き手：大迫修三（JAGDA事務局長）
※入場無料、要予約