企画展「富本憲吉展~華麗なる色絵・金銀彩~」

企画展「富本憲吉展~華麗なる色絵・金銀彩~」

奈良県が生んだ日本近代陶芸の巨匠・富本憲吉(1886-1963)。富本は楽焼制作に始まり、土焼・白磁・染付と多様な創作活動を展開するが、1936(昭和11)年頃からは色絵磁器も制作するようになり、色彩を生かした華やかな作品を多く生み出した。
本展では、彼の創作活動を代表する色絵・金銀彩の作品を中心に展示。重要無形文化財保持者(人間国宝)にも認定された確かな技術と、尽きせぬ創意が生んだ新鮮かつ洗練された作品が並ぶ。

本展の開催にあたり、全国13県の知事が組織する「ふるさと知事ネットワーク」の美術館交流により、石川県内の博物館・美術館から富本憲吉と九谷焼の作品を出品。
富本は石川県にある九谷焼の窯元・北出塔次郎(1898-1968)のもとに滞在して色絵技法を研究しており、この北出家での日々が彼の後半生の芸術の礎を築いたと言える。
一方で、九谷の陶芸家たちにとっても富本の滞在は大きな刺激となり、従来の様式から現代的な九谷焼の世界を展開していった。伝統に立脚しつつも、その時代にマッチする表現を求め続けた点で、両者の歩みは共通している。

独創の人・富本憲吉の陶業と、日本有数の色絵磁器・九谷焼の伝統とが交わった先に何が生まれたのか。その足跡をたどりながら、伝統工芸の美の神髄をお楽しみいただけると幸いである。

【関連イベント】
●講演会「富本憲吉と九谷焼」
講師:中矢進一氏(石川県九谷焼美術館 副館長)
日時:2015年1月24日(土)14:00~
場所:レクチャールーム
※60席・先着順(要観覧券)

●美術講座「富本憲吉と色絵・金銀彩」
講師:飯島礼子(奈良県立美術館 主任学芸員)
日時:2015年2月15日(日)14:00~
場所:レクチャールーム
※60席・先着順(要観覧券)

開催期間 2015/01/17(土)~2015/03/15(日)
※イベント会期は終了しました
時間 9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日
入場料 一般400円/大高生250円/中小生150円
参加アーティスト 富本憲吉
会場
  • 奈良県立美術館
  • 奈良県奈良市登大路町10-6
会場電話番号 0742-23-3968
会場URL http://www.pref.nara.jp/11842.htm