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このように店内全体が華やいだ雰囲気に包まれていたのだが、何よりも当日の夜会場に花を添えていたのは、ドリアデのオーナー婦人であるAdelaide Acerbi〈アデライデ・アチェルビ〉さんであった。彼女の耳には新作のAlba〈アルバ〉デザインのピアスがつけられ、しっかりアピールしていた。加えて何よりも鮮やかなのは全身真っ赤のその出で立ちであった。プリーツの組み合わさった真っ赤のドレス、赤の靴、そして赤のタイツと、赤一色でまとめられていた。今回のパーティの主役はまさに彼女である気がしたが、招待されたお客をもてなす側としても最高である。彼女はその華やかさと共に、店内の新しく施されたデコレーションにお客を案内し、もてなしていく。招待されたお客も、それぞれ身づくろいを新たにこの場所を訪れているため、店内は必然的に非日常の世界へと変わっていくのである(イタリア人は夜食事や家でのパーティなどに出かけるときにも、いったん自宅に戻りシャワーを浴び、洋服も新たにふさわしいものに着替えて出かける)。お客も手にドリンクなどの飲み物を片手に、思い思いの時間を、この空間の中で過ごすわけである。主役は展示されている作品だけでなく、そこに集う人々でもあるのだ。それぞれが楽しみながら新しいデザインを奏でるわけである。ここがイタリア人の良いところだと、この時ばかりは思う。デザインが人を楽しくさせてくれるのである。クリスマスを間近に控えたこの時期、人々はテーブルの上のデコレーションをそれぞれのクリスマスの参考にする為に真剣に見ながら、自分たちのデコレーションを作り出していくのであろう。
考えてみるとドリアデは、元々は家具・キッチン・雑貨を中心としたショップである。そのお店での、アクセサリーの新作発表だった。ドリアデの他にも、De Padova〈デ・パドバ〉のショールームでもオリジナルのアクセサリーを展開している。衣食住の「住」の部分と「衣」の部分は、もはや切り離すことが出来なくなってきていることを感じる。そして、もちろん「食」も忘れてはならないが・・・。今回ドリアデで一足先にクリスマス気分を体験できた。皆さんもご自宅のクリスマスコーディネートのご参考にどうぞ。
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