
|

|
さて、肝心のアクセサリーの展示場所は、店内の奥にある中庭であった。店内の一部が中になっており、外の冷たい空気の中に作品は並べられていた。シンプルなケースの中に収められている作品は、シルバー素材のもの。天使の羽をつけたようなリング、ピアスには木の葉思わせるようなものや、fusilli〈フジーリ:パスタの種類の一つで、くるくると巻いた形のショートパスタ)を連想させる形のものがあった。チョーカーは垂れ下がる部分が波型のもの、ネックレスは平たい円形のものなどがあり、合計24点が展示されていた。
ドリアデはEnzo Mari〈エンゾ・マリ〉デザインのリングなども取り扱っており、アクセサリーのコレクションが充実度を上げている。Alba Lisca〈アルバ・リスカ〉のデザインしたものはやや大ぶりで、厚さが薄い感じを受けるもの、大きさはあるが厚みのない為重い感じを受けないものがデザインから受ける印象である。デザインは流線型・波型の形が多く、作品そのものからは柔らかな印象を受ける。イタリア人はボリュームのあるものを好む人が多い為か、個々の作品はある程度の大きさがあり、存在感は十分である。個人的には天子の羽を思わせるリングが印象に残った。羽のような部分は実際につけてみるとかなりのボリュームがあると思われ、ターゲットの消費者はやはりイタリアなどヨーロッパ向けであると思われる。残念ながらデザイナーのAlba Lisca〈アルバ・リスカ〉は当日居なかったが、別の日に訪れていたようである。
その隣の部屋のコーナーは又違うテーブルデコレーションがされていて、そのアイデアを十分楽しませてくれた。ボウルのなかに数種類のスパイスが入っていて辺りにスパイシーな香りを放っていたり、別のテーブルの上にはコーヒー豆がガラステーブル一面に置かれていたり。テーブルを飾るアイテムはキッチンの隅にあるものでも、使い方によってはこんなに素敵なテーブルデコレーションに変わっていくものだと気付かされる。地下のコーナーには吉岡徳仁のTokyo-pop2〈トウキョウポップ2〉というテーブルとハイスツールが暖色の明かりの中に展示されている。これはローテーションモールディング製法を使用しており、そのオーガニックな形のスツールは座ってみると体の部位に沿うような感じであった。スツールには足を置くためのくぼみが、またテーブルには座った時に飛び出しているひざの部分をカバーする為のくぼみがそれぞれつけられている。この地下のコーナーはもともと少し湿気の感じる空間で、お香の香りも放たれており、テルメ〈温泉〉を思わせくつろぎを感じる空間であった。
|

|

|
|