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ミラノ - Life is design -
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 ミラノ - Life is design -
 


第3回 (2)
紅茶のART、CHRISTINE DEFORGESの作品より





「SEPARE」というタイトルの作品。


後ろに光を当てると柔らかなレースのように模様が浮かび上がる。


「PICCOLO MONDO(小さな世界)」というタイトルの作品。




デザインが浮かぶ時は?という質問には・・・様々であるとのこと。クライアントの要求に応じて、何を求められているかでモジュールに成るデザインを考えていき、最終的な作品へと仕上がっていくと言う。パリをはじめミラノ、ヴェローナ、モンツァなど数々の展示会を開いており、また Idee Casa, Elle Decor 等の雑誌にも彼女の作品が取り上げられてきた。全体を通して彼女の作品を見てみると、使われている色彩はビビッドなカラーはまず見ることがなく、オーがニック的というか自然の中に存在する色彩の重なりが作品を構成している。

彼女の作品の一つに和紙をミシンの糸で縫いつづっていき、プラスチックではさみ、それが一つのモジュールとなり、パネルを構成していっている物がある。彼女の初期の作品だという。後ろ側からライトを当てると浮かび上がるデザインは、一つとして同じものがなく、全体として何かメッセージを与えているようである。一つ一つのモジュールの中に何かの生物が生きているかのような感じさえさせる。ミシンで縫ってあるといっても直線的な固いものではなく、丸みのある曲線の組み合わせ、その中に糸くずを混ぜ込んだり、それぞれを見るとパネルの中の生物のような感じさえする。作り出されたそれが何か語っているかのようなのである。

フランス人である彼女は現在ではイタリア語も流暢に話す。「イタリア語は習いに行った事がないのよ。彼(ご主人)と話していて覚えたのよ。」と話してくれた。なんと16年イタリアに暮らしているという。素顔の彼女はというと、ミラノの郊外にご主人のMino(ミノ)と息子のMargot(マルゴ)、そして2匹の猫と一緒に暮らしている。パリのインターナショナルスクールで知り合ったギリシャ人の友人を訪ねていったミラノで、現在のご主人であるMino氏と出会い、そのことがイタリアに住むきっかけになったそうだ。

訪れた彼女の家は、2階が彼女の仕事場になっている。気取らない彼女の性格は作品にも現れている。日本のことにも興味を大変持ち、緑茶やあんこも大好物で、手土産の日本のせんべいをおいしいとほおばっていた。紅茶をサービスしてくれながら、「本音を言うと、このティーバッグを集めるのが大変なのよ。」と笑いながら話してくれた。多くの友人が彼女の為に紅茶のティーバックを飲んだ後に残しておいてくれるという。また、ティーバックを作るメーカーが4社ほどあり、そこからのものも使用しているという。

彼女の作品を通してのテーマは、Trasparenza (透明感)、Mobilita' (可動性)、Componibilita' (構成)である。これらの特徴は、素材を使用し、作品を作り出すことにより、あたかもそれがコミュニケーションする為かのようである。これからもこのテーマは変わらず、又新たに彼女のエッセンスの入った作品が生み出されていくのであろう。

「日本に紹介するのよ。」という私の言葉に、「日本は行ったことがないけれど大好きな国よ。光栄に思うわ。」と少し照れながら答えてくれた。日本人の友人も多い彼女は親日家でもある。日本で作品が実現できれば・・・と夢をはせていた。


CHRISTINE DEFORGESクリスティーヌ・デフォルジェス



パリの国立デザイン学校を卒業後デザイン事務所でステージを行い、その後数々のMostra(展示会)精力的にこなす。
現在ミラノ郊外のConcorezzo(コンコレッツォ)在住。






「COMPOSIZIONE GASTRONOMICA(食事の構図)」というタイトルの作 品。


「FONDALE」というタイトルの作品。


「DIMORE DEI PENSIERI(思想の住まい)」というタイトルの作品。



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