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日本大学藝術学部


緑 人間らしく生きるための環境 — 独立型ホスピスの必要性 —

佐藤菜美 / アーキテクチュアデザイン

祖父の死がきっかけで、卒業制作にホスピスという施設を選びました。
ホスピスとは、延命治療を断り、余命わずかと宣告された人が有意義に過ごすための場であり、
患者が自宅にいるのと同じように、充分にその人らしさを大切にしながら生活できる場として
存在します。
しかし現在日本のホスピスの大半は一般の病棟の中に、ホスピス棟やホスピス階としてあるのが
ほとんどです。
そこで疑問に思ったことは、余生を有意義に過ごすためには、「病院」や「病棟」の一部としてではなく、「住まい」としてホスピスをとらえるできではない
かということでした。
その結果、住まいの延長としての独立型ホスピスを設計することにしました。
そこで伝えたかったことは、祖父のように余命を宣告されても、前向きに自活的に生活しようとする
強い意志です。
私はその意思を「人間らしく生きる」という言葉に置き換え、卒業制作の根本的なテーマとしました。

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